奈良晒とは、麻の生平を晒して(漂白)して白くしたもので、麻織物のなかでは高級品とされていました。
続きを読む
「素材」カテゴリーアーカイブ
飯田紬(いいたつむぎ)とは?飯田紬の技法について
長野県では、古くから紬織物が盛んに織られてきました。
飯田紬や山繭紬、上田紬など歴史的にも古く、その名が広く知られていますが、これらを総称して信州紬と呼んでいます。 続きを読む
山繭紬(やままゆつむぎ)とは?山繭紬の技法や特徴について
長野県では、古くから紬織物が盛んに織られてきました。
山繭紬、上田紬や、飯田紬など歴史的にも古く、その名が広く知られていますが、これらを総称して信州紬と呼んでいます。 続きを読む
絹織物の羽二重(はぶたえ)とは?羽二重の技法と種類について
羽二重は、新潟や富山、石川、福井や福島などで生産され、地理的な共通点としては北陸地方という点があります。
羽二重という織物は、製織工程において密に並べた経糸に、湿り気を与えた緯糸を打ち込む必要があるため、空気中の湿度を必要とし、夏は多湿で冬も雪が降る期間が長く、湿度の高い北陸地方が生産に適していました。
羽二重といえば、重めのものは染帯地や黒紋付地などで、軽めのものは胴裏やスカーフ用などに使用されます。 続きを読む
綿とポリエステルを混紡した黄金ブレンド。ポリエステル65%綿35%の素材的特徴、長所と短所について
綿(cotton)とポリエステル(polyester)は、さまざまな用途で使われています。
綿は、肌に触れる下着やインナー、タオルなど実用的に使える場面は数知れません。
綿の特徴としては、その肌ざわりの良さは言うまでもありませんが、他の繊維と比較しても綿は万能な繊維として知られています。
ただ、綿は、化学繊維のポリエステル(polyester)やナイロン(nylon)よりは、糸そのものの強度は劣り、シワになりやすかったり縮みやすいという特徴もあります。
ポリエステルの特徴としては、シワになりにくく、水に濡れても乾きやすい点などがあります。 続きを読む
アイヌの伝統織物、アツシ(厚司)の特徴。オヒョウの樹皮から織られた着物について
アイヌの伝統織物に、厚司(厚子)があります。
厚司(厚子)は、古くからアイヌの人々のあいだに伝わってきた織物で、ニレ科の植物であるオヒョウ(オヒョウダモ)の樹皮を繊維にして織られています。 続きを読む
こぎんとは?麻布の仕事着である「こぎん」の特徴と東北地方の麻布文化について
こぎんとは、麻でできた単衣(裏地がない着物)の仕事着を表します。
東北地方の中で、特に青森県や秋田の日本海側の地域で「こぎん」という呼称が使われていました。
江戸時代後期の明和〜安政年間の文献に、「小巾」の文字が見られています。
青森県の津軽地方では、藍染で濃紺に染められた麻布の長着、短着の背中と前身頃に白い木綿糸で刺しつづる(刺子)、「こぎん刺し着物(津軽刺しこぎん)」があります。 続きを読む
樹皮布(じゅひふ)とは?ハワイ諸島で発達した樹皮布の版染めについて
織物の原型とはいかないまでも、織布の先駆けともいえるものとして、樹皮布が挙げられます。 続きを読む
フェルトとは?フェルトの分類やでき方、歴史について
フェルト(Felt)とは、代表的な不織布として日常生活の中でも使用されており、ウール(羊毛)や獣毛繊維を縮ませて作られるものです。
フェルトという言葉は、ギリシャ語のFulzen(結合させる)からきているように、ウール(羊毛)の縮絨性(縮むこと)をはっきりと表しています。
紀元前3世紀ごろから、中央アジアの遊牧民たちは、ウール(羊毛)や獣毛からフェルトを作り、カーペットや衣類などとして使用してきました。
日本においては、奈良の東大寺にある正倉院に保管される正倉院宝物のなかに、中国から渡来した花文のある毛氈が残されています。
毛氈とは、ウール(羊毛)や獣毛を原料に、延ばしたり、加熱や圧縮して織物風に仕上げたフェルト状の敷物です。
フェルトの技法は、スウェーデンやノルウェーなどの北欧諸国にも古くから伝わっており、フェルトの帽子や靴下など、その保温性の高さと摩擦に強いことから、現在でも世界中で広く親しまれています。
草木染めで木綿を染める方法。濃染剤を使用した方法が、簡単で染まりやすくオススメ
ウールやシルクなどの動物性の繊維であれば、比較的かんたんに染められますが、木綿を草木染めする場合は非常に難しいです。
草木を煮出して染め液を抽出しない藍染であれば、木綿との相性が良いのでよく染まりますが、いわゆる草木染めのなかでは特殊な例となっています。
一般的な煮出して染めるような草木染めは植物性の繊維に染まりづらいので、木綿や麻などの植物性の繊維を染めるためには特殊な下処理が必要です。
木綿を草木染めで染色する場合、例外的に絹よりよく染まることもありますが、基本的には絹に比べて染まりが悪く、染まったとしても淡くしか染まりません。 続きを読む