インドにおけるキャリコ(calico)と呼ばれた平織りの綿織物が、17世紀終わり頃からヨーロッパに伝わり、人々を魅了しました。
キャリコは、カーテンやシーツ、そして肌着等にも適していました。
もともと、ヨーロッパには綿花の栽培と綿工業がなかったため、インドからやってきた綿織物が、人気を博すのは必然でした。
人々に愛されたキャリコですが、歴史をたどってみると、イギリスの産業革命とその背景にあった悲しい歴史がみえてきます。
インドにおけるキャリコ(calico)と呼ばれた平織りの綿織物が、17世紀終わり頃からヨーロッパに伝わり、人々を魅了しました。
キャリコは、カーテンやシーツ、そして肌着等にも適していました。
もともと、ヨーロッパには綿花の栽培と綿工業がなかったため、インドからやってきた綿織物が、人気を博すのは必然でした。
人々に愛されたキャリコですが、歴史をたどってみると、イギリスの産業革命とその背景にあった悲しい歴史がみえてきます。
江戸時代から好んで人々に使用されてきた絹織物に、繻子、綸子、縮緬、絹ちぢみがあります。 続きを読む
オーガンジー(organdy、organdie)とは、経糸、緯糸に細糸を使用した平織などの、透け感のある硬めの薄地織物です。
オーガンジーという言葉の由来ははっきりしていませんが、ウズベキスタンの古都「ウルゲンチ(Urgench)にちなむとされます。
オーガンジー加工(Organdie finish)は、もともとは綿織物の用いられてきましたが、レーヨン、シルク、アセテート、ナイロン、ポリエステル繊維にも使用されます。 続きを読む
「金よりも価値がある繊維」ともいわれるビキューナ(Vicuna)とは、南米のアンデス山脈に生息しているビクーニャ(Vicugna)からとれる「毛」またはそれを用いた織物を表します。
ビクーニャ(Vicugna)とは、ペルー、アルゼンチン、ボリビア、チリ北部、エクアドルなどの標高約3800m以上のアンデス山脈に生息しています。
ラクダ、アルパカ、リャマと近縁のラクダ科の小さな動物で、すべてのラクダ科動物の繊維と比較しても、良質な獣毛繊維が採れます。
カシミヤ(cashmere)は「繊維の宝石」と呼ばれ、長い歴史の中で常に高品質な繊維としての高い地位を維持してきました。
カシミヤと呼ばれるのは、インド北西部の高山地帯のカシミール地方に生息しているカシミヤヤギ(カシミヤ山羊)に由来があります。
カシミヤヤギから取れる優良な毛は、絹(シルク)に似た光沢を持ち、繊維もしっかりしており(強靭)、滑りが良いのが特徴的です。 続きを読む
綿花はアオイ科のワタ属・ゴシピウム属に入り、20種類ほどの品種が残っています。
繊維をつくらない種類もありますが、繊維をつくるワタ属は、大きく以下の4つに分類できます。 続きを読む
オパール加工(Opal finish)とは、耐薬品性(各薬品に対しての耐久性のこと)の異なる繊維を用いた交織の織物などに、一方の繊維を溶解(腐食)させる薬品を模様状にプリントし(印捺)、その部分を除去(抜食)して透かし、レース状の布に加工することをいいます。
「オパール」は、宝石の名前からきており、本来は布の上にオパール調の模様を出すオパール捺染のことでした。
オパール加工は、抜食加工(burn out finishing)、抜食捺染とも言います。
また、布全体を抜食することは、オールバーンアウト加工(All burn out)などといいます。 続きを読む
革染めで有名なものに、燻革というものがあります。
燻革とは、燻という言葉にあるように煙を利用して染められた革のことです。
人類史上、けものの皮の保存方法として原始的に最初に気づいた手段は、煙で燻す「煙なめし」であったとされています。
煙で染色できるという点も、その関連で必然的に発見されたのでしょう。
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古くから、衣類の原料や網や縄などを編む繊維などに使用されてきた植物にイラクサ(蕁麻)があります。
イラクサ(蕁麻)はイラクサ科の植物で、世界中で40属、50種以上を数えるといわれますが、繊維として利用されるものは主に、イラクサ属(ミヤマイラクサ、ムカゴイラクサ、エゾイラクサ)、カラムシ属(ナンバンカラムシ、カラムシ、コアカソ)などで、まれにミズ属のミズ類も用いられました。
このうち、カラムシ属のナンバンカラムシ(学名:Boehmeria nivea var. nivea)は、いわゆる苧麻で、栽培される麻織物の主原料となっていました。 続きを読む