黄色」カテゴリーアーカイブ

染色・草木染めにおけるタマネギ(玉ねぎ)の皮

タマネギ(玉ねぎ)を食用として使用する際に、その外側の薄くてカラカラになった茶色の表皮は取り去ってしまいますが、その皮を利用して染色をすることができます。

ヨーロッパでは早く知られていたようですが、日本では昭和の初め頃に、染織文化研究者であった上村六郎うえむらろくろう(1894年〜1991年)氏によってペルシャのカーペットの染色を調べてその染色を知り、雑誌『染織』にて発表したのが最初とされます。

タマネギ(玉ねぎ)の皮を使用すると、ミョウバンを媒染に使用すると黄色、石灰で茶色、鉄媒染で灰みがかった青緑色(沈香茶とのちゃ)や青みを帯びた茶褐色を染めることができます。

染色・草木染めにおける福木(フクギ)。福木(フクギ)の染色方法や薬用効果について

福木フクギ(Garcinia subelliptica)は、琉球紅型(びんがた)に使用される沖縄で有名な染料植物の一つです。

フクギの属名(Garcinia)は、フランスの植物学者ガルサン(Laurence Garcin)の名前に由来しています。

日本においては、奄美大島や沖縄、八重山諸島などに分布し、同属の植物も世界中の熱帯や亜熱帯地方に分布しています。

Garcinia subelliptica (200703)

福木,Garcinia subelliptica,E-190, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons,Link

福木の木は硬く、虫害の影響を受けにくいため、建築材に使用されてきました。

また、台風や潮風、火災、干ばつなどの厳しい環境に耐えうる強さを持っているので、沖縄では古くから防風・火が燃え移らないようにする防火を兼ねた生垣や、防潮林などとして道路や沿岸に植えられてきました。

5月〜6月ごろ黄色の花を小さく咲かせ、果実は食用にはなりませんが、球体で直径3センチくらいの大きさで、熟すと黄褐色になり、中に3、4個の種子ができます。

Fukugi Tree (Garcinia subelliptica) 1

Fukugi Tree,Mokkie, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおける皂莢(さいかち)

皂莢さいかち(学名:Gleditsia japonica)は、マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉樹で、河原藤木カワラフジノキとも呼ばれていました。

5月〜6月頃の初夏に、枝先から黄緑色の花を大量に咲かせます。

Gleditsia japonica kz2

皂莢(さいかち)の花,Gleditsia japonica,Krzysztof Ziarnek, Kenraiz, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

幹に鋭いトゲがあることや、大型のマメができることで知られ、10月頃に成熟した豆果は長さ20cm~30cmほどにもなります。 続きを読む

染色・草木染めにおける黄染(きぞめ)

黄色は、赤と青とともに三原色の一つです。

古代中国においては、一年を四季に分けて、春(青)、夏(朱)、秋(白)、冬(玄)としていましたが、時間が経つにつれ、五行説ごぎょうせつにしたがって黄色を中央に入れることになります。

つまり、夏を二つに分けて一年を五季として、春は青、夏の前半は朱、夏の後半は黄、秋は白、冬は黒(玄)の五つの色によって表すことにしたというわけです。

日本も初めは五行説ごぎょうせつの考えを取り入れましたが、奈良時代ごろには、黄色は無位無冠むいむかん(特別な地位がないこと)で一般民衆の服の色でもありました。

きんのことを黄金というのは、その色が黄であるということからきています。 続きを読む

黄土(おうど)とは?黄土の染色方法や歴史について

黄土おうどによる染色は、植物染料の発達にともなって、次第に衰退していったと考えられますが、日本においても広い地域で黄土を使用した染めが行われていたのではないかと推測されています。

7世紀後半から8世紀後半にかけて編集された、現存する日本最古の歌集である『万葉集まんようしゅう』には、黄土おうどを詠ったとされるものが6首あり、大阪の住吉地域での黄土についての記述があります。 続きを読む

黄八丈(きはちじょう)

黄八丈(きはちじょう)とは?八丈島の絹織物である黄八丈の歴史と染色技法

黄八丈きはちじょうとは、主に草木染めで染められた黄色・樺色かばいろ・黒色の三色の糸を使って、さまざまな縞模様を織り出す絹織物のことです。

黄八丈きはちじょうは、広い意味で茶系統の鳶八丈とびはちじょうや黒系統の黒八丈くろはちじょうを含めた、八丈島で生産されたつむぎを総称しています。

全体的に渋く味わいのある色合いであるため、絹織物らしい光沢感は抑えられます。

染色の工程で、乾燥のために長い日数を八丈島の強い直射日光にさらすため、堅牢度が良く変色したり退色しづらい特徴があります。

黄八丈きはちじょうは、たくさん使われ、洗われることで、年を経るにつれて、より一層色合いが冴えてくるともいわれたりします。 続きを読む

染色・草木染めにおけるハゼノキ

ハゼノキ(ヤマハゼ)は、ウルシ科ウルシ属の落葉小高木で、学名はToxicodendron succedaneumです。

黄色の心材しんざい(樹木を輪切りにしたときに、中心部分にある色の濃い部分の材木)が、染料になります。

本来、中国の黄櫨こうろは、ウルシ科の別属の木ですが、平安時代にまとめられた三代格式さんだいきゃくしきの一つである『延喜式えんぎしき』には、「採黄櫨一人」との記載があることから、日本で自生していたハゼノキ(ヤマハゼ)も利用されていたようです。

染色・草木染めにおけるハゼノキ

ハゼノキ(ヤマハゼ)の心材しんざいを染料として使用し、明礬みょうばん媒染で黄色、灰汁あく媒染でやや赤みを増し、石灰水では赤茶色、鉄塩による媒染で真黒まっくろに発色します。

ネムノキ(合歓木)で染色した菜の花色

染色・草木染めにおけるネムノキ(合歓木)。ネムノキ(合歓木)の薬用効果について

ネムノキ(学名Albizia julibrissin)は、マメ科ネムノキ属で本州、四国、九州、琉球、朝鮮半島、中国の暖帯や温帯に広く分布しています。

葉は、1枚ずつが鳥の羽にそっくりな形をしており、葉柄の両側に小さな葉がいくつも連なっています。

ネムノキ(合歓木),Albizia julibrissin 'Boubri' 2020-07-18 01

ネムノキ(合歓木),Agnieszka Kwiecień, Nova, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

このような形状の葉は「羽状複葉うじょうふくよう」と呼ばれます。 続きを読む

染色・草木染めにおけるマリーゴールド

マリーゴールド(学名:Tagetes)は、キク科でマンジュギク属の一年草で、広く園芸種として栽培されています。

草高は、15cm〜30cmに成長し、夏に分枝し、4cm〜8cmの頭状花とうじょうかをつけます。

マリーゴールドの名前で親しまれている植物には、アフリカン・マリゴールドとフレンチ・マリゴールドがあり、アフリカン・マリゴールドはメキシコ原産で、和名では、千寿菊せんじゅぎくまたは万寿菊まんじゅぎくといいます。

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マリーゴールド,Tagetes,Sabina Bajracharya, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおけるサフラン

サフラン(学名 Crocus sativus)は、アヤメ科クロッカス属の植物で、そのめしべを乾燥させた香辛料もサフランと言われます。

サフランはクロッカスの仲間で、球根で生長する植物です。

食用のものをサフラン、観賞用のものをクロッカス(ハナサフラン)と分けたり、秋に花を咲かせる種類をサフランと呼び、春に花を咲かせる種類をクロッカスと呼んで区別することがあります。

サフランは、その大きな花びらと、花の中心部に目立つ鮮やかな黄色のおしべと紅赤の柱頭ちゅうとうをつけるめしべが特徴的で、1つの花に3本しかないその紅赤の柱頭ちゅうとう(めしべ)を1つずつ手で摘み取って乾燥させるため手間がかかり、古くから非常に高価な香辛料として知られていました。

サフラン,Crocus sativus - Saffron crocus - Safran 02

サフラン,Zeynel Cebeci, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

3000年以上前から香辛料、着色料、香味料として、世界中で幅広く利用されてきました。

日本において、サフランは江戸時代に漢方薬として日本に伝わり、明治半ば過ぎには大分県竹田が名産地となりました。 続きを読む