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繻子、綸子、縮緬、絹ちぢみ。江戸時代から人々に好まれた絹織物4種

江戸時代から好んで使われ始めた絹織物に、繻子しゅす綸子りんず縮緬ちりめん、絹ちぢみがあります。

繻子

繻子しゅすは朱子とも書き、経糸と緯糸が交差する部分(組織点)が連続せずに、すきまが一定で間隔が長く空いているため、経糸の浮き上がりが多く、斜文織(綾織の総称)よりもさらに光沢感やツヤ感を感じます。

綸子

綸子りんずは、もっとも光沢感を出す組織とされる繻子織を地にして、模様の部分を繻子織の裏側の組織にすることで、二種類の組織の違いで模様を表した紋織です。

経糸、緯糸ともに生糸を使用しており、織り上がってから精錬(後練り)します。(アルカリ性の液で煮ることで生糸に含まれるセリシン(にかわ質)を取り除く)

ちなみに前もって経糸も緯糸も練って、その練糸で織り上げたものを緞糸どんすと言います。

中国から船にのせて運ばれた織物類は,主として板に巻きつけてあり、錦など重厚な織物は厚い板を芯にするところから厚板物と呼ばれた。一方、綸子などの薄い織物は、薄い板に巻きつけられていたことから薄板物とも呼ばれたそうです。 続きを読む

日本における絹(シルク)の歴史。人間が蚕と紡いできた歴史とこれから

シルクの起源は、紀元前2650年前、古代中国の神話伝説時代の8人の帝王の一人で黄帝こうていの妃である、西稜せいりょうまゆから糸をとり出すことを考え、貴人などのそばに仕える女性たちに養蚕と製糸の技術を教えたことから始まったとされています。

殷代安陽期いんだいあんようき(紀元前1200〜1050年)に出土した甲骨こうこつ文字の中に「蚕」「桑」「絹」「糸」に関する文字が見られることから、遅くとも殷王朝いんおうちょう時代の中国では、(紀元前1600年頃〜紀元前1046年まで続いた中国最古の王朝)すでに養蚕が行われていたと考えられているのです。 続きを読む

シルク(絹)繊維の性質と構造、美しい光沢感が生まれる理由

シルクは、綿や羊毛と違い連続した細い繊維でできていて、しなやかな感触と優雅な光沢感を持っています。

シルクを産出しなかったヨーロッパでは、シルクはシルクロードを通って遠く中国から運ばれ、同じ重さの黄金と同じ価格で取引されたと言われています。

人類は5000年以上も前から、マユを利用して糸をつくることを知っていたようですが、現代においては貴重で最高の繊維とされているシルクの特徴としては、さまざま挙げられます。 続きを読む

野蚕シルクの種類と特徴、家蚕シルクとの違いについて

シルクの素材を扱う上で、「家蚕かさん」、「野蚕やさん」という言葉に出会います。

野生であったものを人工的に繁殖させたり、品種改良しながら飼育された蛾が「家蚕かさん」と呼ばれ、野生に生息していたり、野生に近い状態のマユをつくる昆虫類を「野生絹糸虫やせいけんしちゅう」と総称し、その中で特に実用的なマユをつくる品種を「野蚕やさん」と呼んでいます。 続きを読む