デザイン」カテゴリーアーカイブ

発酵とは何か?

発酵とは何か?

一般的には微生物の持っている機能を広く物質生産に応用して、人間の有益なものに利用することを発酵と呼んでいます。

英語で発酵は「fermentation」ですが、ラテン語の「湧く」という意味の「fervere」から生まれた言葉です。 続きを読む

真の美はただ「不完全」を心の中に完成する人によってのみ見いだされる。東洋精神を西欧に伝えた名著『茶の本』。

岡倉天心(覚三)が、日本や東洋の文化を欧米人に伝えるために英語で書いた本が1906年に出版された『The Book of tea(茶の本)』です。

日本人の美意識について書かれた本書の導入部分は、日本や東洋の文化に対する欧米人の認識が間違っていたと岡倉さんは指摘しています。

タイトルは『茶の本』ですが、単に茶に関することだけではなく、茶道、禅、道教などの思想を通して、芸術について論じられています。 続きを読む

デザインとは、何か?

デザインとは、何か?

ウィキペディア(Wikipedia)には、デザインとは「審美性を根源にもつ計画的行為の全般を指すものである。」とありますが、上記の質問に対する答えは、100人に聞けば100通りの答えが返ってくると思います。

世界的なベストセラーになった『エクセレント・カンパニー 』や数々の書籍を書いてきた経営コンサルタントのトム・ピーターズが2005年に出版した『トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂。』には、彼が出会ってきた著名な人々の考える「デザインとは」についての記述があります。

デザインを考える上では、先人たちの言葉は非常に参考になり、イメージをふくらませる手助けとなります。 続きを読む

消費者の価値観が多様化することで、ものづくりはどう変わるか。『2030年アパレルの未来―日本企業が半分になる日』

これまでの日本においては、フォロアー層と呼ばれる「自らがこれといった価値観を持たず、世の中のトレンドに流されやすい中間層」が消費市場において大きな割合を占めていました。

ただ、消費社会が成熟化し、インターネットとスマホの普及にともない、人々の消費における価値観の多様化がますます進んでいます。

消費における価値観は、人それぞれ違いますが、大きく見ると8つに分類できるそうです。『2030年アパレルの未来―日本企業が半分になる日』によると、世界中のほとんどの国や地域で、だいたい当てはまる分類であるとされています。

本書を引用しながら、消費における価値観を下記に分類しています。 続きを読む

捺染(プリント)とは。型紙やシルクスクリーン、捺染ロールを使って模様を染める。

捺染(プリント)とは、模様を抜いた型紙やシルクスクリーン、彫刻をいれたローラーを使って、染料を混ぜた糊料を布地にプリントして模様を出すことを表した言葉です。

捺染に使う道具や染め方について、今回は取り上げてみます。 続きを読む

オイルコーティングで、衣類や綿生地に防水性や光沢感を与える。

綿織物にオイルをコーティングすることで、防水性や光沢感を出すことができます。

オイルコーティングやオイルクロスなどと言いますが、もともとは綿の織物に、成熟した亜麻(あま)の種子から得られるアマニ油等の、空気中で徐々に酸化して固まる乾性油(かんせいゆ)を塗っていました。

用途としては、テーブルクロスや壁に貼る布等によく使われていたそうです。

今では、ポリウレタン、アクリル、エナメルやラッカーなどの樹脂をコーティングして、昔のオイルコーティングのもっていた独特の光沢やぬめり感を出しています。

樹脂は基本的に無色透明であって、塗ってもオイルの上から生地がちゃんと透けます。防水性、保湿性や耐熱性など、機能性の向上にも期待することができます。

ファッション性を向上させるためのオイルコーティング

機能性を向上させることを目的として、ジャケットやコートにオイルを塗っていましたが、現在ではファッション性の向上のために使用されることが多くなりました。

非常に丈夫で長持ちし、経年変化による風合いを楽しむことができますが、樹脂によってほこりや汚れがつきやすく、オイルが塗ってある洋服自体が重くなったり、通気性が悪くなるので蒸れやすくなったり等の面もあります。

一番大変なのは、普通の洋服のようには洗うことができないという点でしょう。

メンテナンスが難しいけれど、メンテナンスさえしっかりできれば、好きな人には非常にハマるものだと思います。メンテナンスがちゃんやろうとする意思がある人でないと、所有するのは難しいかもしれません。

なぜオイルを綿の布に塗ろうと思ったのか?

そもそも、なぜオイルを綿の布に塗ろうと思ったのかを考えてみると、やはり機能的な面での利点にあります。

水を弾いてくれる繊維が開発されてなく、レインコートなんてものはなかった時代においては、「綿繊維だけどもしかしたらオイル塗ったら水弾いてくれるのではないか?」というアイデアが出てくるのは、必然だったのでしょう。

イギリスでは、第一次世界大戦時には、防水服として軍にオイルコーティングされた服が配られていたそうです。

フィルムコーティング

オイルコーティングにプラスして、フィルムを綿の織物にコーティングするフィルムコーティングというものもあります。

フィルムコーティングは、ポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニール、合成ゴムなどのフィルム状のものを、綿織物と合わせて接着したものです。

洋服用には、ポリウレタンやポリエチレンの薄いフィルムを使ったり、テーブルクロスのように厚い生地のものには、塩化ビニールや合成ゴムが使われたりします。

「ファッションの信用」という新しい切り口での購買を目指す、イコーランドの「信用タグ」という試み。 

誰が、どこで、どんな思いをもって、商品やサービスをつくっているのか。情報をできるだけオープンにすることは、買い手に対して安心感をもたらします。

例えば、スーパーで食品の買い出しをしているとき、店員さんが書いたであろう手書きのPOPとともに、生産者の顔写真がすぐとなりに張ってあると、その商品に対して安心感を覚えます。

なにかものやサービスを買うときに、提供者の情報がわかるということはすごく重要なことなのです。

同じ値段であるならば、誰がつくったのかわからない「匿名性が高い」商品を買うよりも、作り手の顔が見えるような「透明性が高い」商品をたいていの人は選ぶでしょう。

信用できるということは、そのサービスや商品の強みになるのです。 続きを読む

『陰影礼賛』は、日本的な美の本質に迫るデザインの教科書である。

1933年に初版が発行された、谷崎潤一郎著の『陰影礼賛』を読みました。

『陰影礼賛』は、僕たちが当たり前に使っている電灯がなかった時代における、日本の美の感覚や芸術的な感性について論じたものです。特に、表題が「陰影礼賛」であるように、まさに「陰影」(光の当たらない部分、かげ)を「礼賛」(すばらしいものとしてほめたたえること)している本です。

この本は、非常に勉強になる本であり、空間デザインなどに興味がある人にとっては必読の本だと思います。 続きを読む

持続的な開発目標(SDGs)から、社会課題の解決に向けたビジネスアイデアを考える。

2015年の9月、ニューヨークにある国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催されました。150をこえる国連加盟国首脳が参加し、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。

参照:我々の世界を変革する:持続可能な開発のための 2030 アジェンダ

アジェンダでは、人間、地球及び繁栄のための行動計画として、貧困や教育など17分野にわたる持続可能な開発のための目標と、169のターゲットからなるSDGs(Sustainable development Goals)が掲げられています。

参照:Sustainable Development Goals ウェブサイト

2015年から2030年までの15 年間にわたり、持続可能な開発への行動指針となるSDGs。今回は、SDGsを紹介しながら、社会課題の解決に向けたビジネスモデルを考えるうえで、SDGsの目標は参考になるということについてです。 続きを読む