色合い」カテゴリーアーカイブ

蓼藍,タデアイ

京の水藍。幻の京藍の歴史と栽培方法

藍染の原料となる藍の栽培は、古くは日本中で行われていました。

京都においては「京の水藍みずあい」という言葉が江戸時代の文献に残っており、品質が高かったとされ、水藍の色は京浅葱きょうあさぎとたたえられていました。

水藍とは、その名前だけあって、水稲すいとうのように水を張って田んぼで栽培された藍のことです。

Persicaria tinctoria bergianska

蓼藍,タデアイ,Persicaria tinctoria bergianska,Udo Schröter, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおける山藍(ヤマアイ)。謎に包まれてきた山藍の特徴や分布、歴史について

山藍(学名 Mercurialis leiocarpa) は、トウダイグサ科、ヤマアイ属の植物で、群をなして生い茂ります。

学名のMercurialis leiocarpaは、江戸時代の弘化こうか2年(1845年)にドイツ人のシーボルトが日本古来の資料をもとにして命名したもので、Mercurialisは、ギリシャ神話の女神である「マーキュリー」からとったもので、leiocarpaは「平滑な果実」の意味であるとされています。

トウダイクサ科の植物は有用なものが多く、パラゴムノキやマニホットゴムなど樹液から天然ゴムが採れたり、タピオカの原料になるキャッサバ、種子からひまし油が採れるトウゴマなど様々あります。 続きを読む

兼房染(けんぼうぞめ)とは何か?

兼房染けんぼうぞめとは、黒梅染くろうめぞめのことをいい、加賀染かがぞめ(加賀お国染め)ともいわれていました。

黒梅染とは、紅梅こうばいの樹皮や根を煎じた汁で染めたものやその色の中でも、特に赤み黒ずんだ茶色のものを指していいます。

享保きょうほう元年(1716年)以後の兼房染けんぼうぞめは、藍で下染したものに、山漆やまうるしの葉を煎じた汁をカネで媒染するようになります。 続きを読む

染色・草木染めにおける槲(かしわ)。薬用効果や歴史について

かしわ(学名 Quercus dentata)は、その若葉をお餅に包んだ「かしわ餅」の名前でも知られている植物です。

漢字では、かしわかしわの字が当てられ、ほそばがしわ、たちがしわ、もちがしわ、おおがしわなど多くの異名があります。

コナラ属(Quercus)で、種名のdentataは、葉っぱの形が、のこぎりの歯のようにぎざぎざした形状(歯状しじょう)なっていることを意味しています。

Quercus dentata

槲,柏,かしわ,Quercus dentata,No machine-readable author provided. Inti-sol~commonswiki assumed (based on copyright claims)., CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおける黄金花(こがねばな)。黄芩(おうごん)の薬用効果や歴史について

黄金花こがねばな(学名 Scutellaria baicalensis Georgi)は中国北部からシベリア、モンゴルや朝鮮半島などに分布しているシソ科の多年草です。

7月から8月ごろに枝先に花穂をつけ、青色や紫紅色の唇形花しんけいかが美しいのが特徴的です。

Scutellaria baicalensis kz04

黄金花,Scutellaria baicalensis,Krzysztof Ziarnek, Kenraiz, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link

地中に埋まっている根っこ部分は、外皮が暗褐色あんかっしょくですが、内部は美しい黄色です。

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染色・草木染めにおける虎杖(いたどり)。薬用効果や歴史について

虎杖いたどり(学名 Reynoutria japonica)は、日本各地の山野や道ばた、土手などに群生するタデ科の多年草で、日本や朝鮮半島、中国などに分布しています。

春から秋にかけて多数の白や薄紅色の小さい花が咲き、花が夏の季語に用いられています。

漢名の虎杖いたどりは、明代みんだい李時珍りじちん(1518-1593年)が26年の歳月をかけ、700あまりの古典を調べ、自らの調査も合わせて1900種の薬物について記述した本草書である『本草綱目ほんぞうこうもく』に由来が記述されており、「杖とはその茎を形容したもの、虎とはその斑を形容したもの」とあります。

Reynoutria japonica. 2020-08-30, Seldom Seen, 02

虎杖(いたどり),Reynoutria japonica.,Cbaile19, CC0, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおけるマリーゴールド。

マリーゴールド(英語 marigold学名 Tagetes)は、キク科でマンジュギク属の一年草で、広く園芸種として栽培されています。

マリーゴールドの名前で親しまれている植物には、アフリカン・マリゴールドとフレンチ・マリゴールドがあり、アフリカン・マリゴールドはメキシコ原産で、和名では、千寿菊せんじゅぎくまたは万寿菊まんじゅぎくといいます。

Tagetes-Marigold-Flower 08

マリーゴールド,Tagetes,Sabina Bajracharya, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link

すず媒染で花の色に近い色合いを染められ、酢酸アルミの媒染で黄色、酢酸銅の媒染で金茶色、鉄媒染で海松みる色を染めることができます。 続きを読む

草木染め、植物染料とは何か?語源と定義、一般的な染色方法について

「草木染め」という言葉は、日本の作家で染織家の山崎斌やまざきあきら(1892年〜1972年)に命名されました。

1930年(昭和5年)、化学染料が普及してきたころ、天然染料は衰退の一途をたどっていきました。

「草木染め」という言葉は、古くから伝承されてきた染色方法を復興するにあたり、化学染料と区別するために名付けられたのです。

現在、草木染めという言葉の定義は、自然から得られる染料で染色することの総称として定着しています。 続きを読む

染色におけるインド藍。歴史と染色方法について

インド藍(学名 Indigofera suffruticosa)は、熱帯地方に分布するマメ科コマツナギ属の藍色素を持つ植物から抽出した染料の名前でもあり、植物の名称でもあります。

日本の本土で古くから栽培されてきたタデアイ(くさの藍)に対して、木藍きあいと呼ばれたりもしました。

Starr 061201-1766 Indigofera suffruticosa

インド藍,Indigofera suffruticosa,Forest & Kim Starr, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおける黄檗(きはだ)。黄檗の歴史と薬用効果、染色方法の一例について

黄檗きはだ(学名 Phellodendron amurense RUPR.)は日本各地の山地に自生するみかん科の落葉高木です。

幹の外皮は厚く、外皮の内側の内皮が黄色いため、古くから黄色を染める染料に使用されてきました。

飛鳥時代の染織品の中で、緑色系のものの多くは、藍染した上から黄檗きはだで染め重ねたものとされています。

Phellodendron amurense Korkowiec amurski 2019-05-24 05

黄檗,キハダ,Phellodendron amurense RUPR.,Agnieszka Kwiecień, Nova, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link

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