インドにおけるキャリコ(calico)と呼ばれた平織りの綿織物が、17世紀終わり頃からヨーロッパに伝わり、人々を魅了しました。
キャリコは、カーテンやシーツ、そして肌着等にも適していました。
もともと、ヨーロッパには綿花の栽培と綿工業がなかったため、インドからやってきた綿織物が、人気を博すのは必然でした。
人々に愛されたキャリコですが、歴史をたどってみると、イギリスの産業革命とその背景にあった悲しい歴史がみえてきます。
インドにおけるキャリコ(calico)と呼ばれた平織りの綿織物が、17世紀終わり頃からヨーロッパに伝わり、人々を魅了しました。
キャリコは、カーテンやシーツ、そして肌着等にも適していました。
もともと、ヨーロッパには綿花の栽培と綿工業がなかったため、インドからやってきた綿織物が、人気を博すのは必然でした。
人々に愛されたキャリコですが、歴史をたどってみると、イギリスの産業革命とその背景にあった悲しい歴史がみえてきます。
英語のギャザー(gather)という意味には、①拾い集める、引き寄せる、抱き寄せる②蓄積する、貯める③寄り集まる④収穫する⑤選び出すなどの意味があります。
語源は、印欧祖語の「ghedh=1つにする、合体させる」で、古ゲルマン語などを経由して、古英語時代に「集める、集まる」という意味になっています。
ファッション・服飾におけるギャザー(gather)という用語は、布の一端をゆるく縫い、その縫糸を一方に引っ張って布端を寄せる(縮める)ことを表します。
あるいは、一方の布に他の布を縫い付ける際に、一方の布を掻き集めるように寄せ縮めて縫い付け、布に無数に並ぶ不規則な小さなヒダ(シワ)を生じさせているものを言います。 続きを読む
江戸時代から好んで人々に使用されてきた絹織物に、繻子、綸子、縮緬、絹ちぢみがあります。 続きを読む
スリーブ(sleeve)は、日本語では袖にあたる部分です。
キモノスリーブ(kimono sleeve)とは、その名前の通りですが、日本の着物からインスパイアを受けて、ヨーロッパで表現された袖の形です。
キモノスリーブに対する解釈は、その言葉の発生から現在に至るまでに、変わってきている点もあるようです。 続きを読む
オーガンジー(organdy、organdie)とは、経糸、緯糸に細糸を使用した平織などの、透け感のある硬めの薄地織物です。
オーガンジーという言葉の由来ははっきりしていませんが、ウズベキスタンの古都「ウルゲンチ(Urgench)にちなむとされます。
オーガンジー加工(Organdie finish)は、もともとは綿織物の用いられてきましたが、レーヨン、シルク、アセテート、ナイロン、ポリエステル繊維にも使用されます。 続きを読む
カンガルーポケット(kangaroo pocket)とは、衣服の前面中心に貼り付けた、カンガルーのお腹にある子袋に似ていて、出し入れ口が上部にあるものをポケット(パッチポケット)を表します。
ホームドレス(日常使いのワンピース)のスカート部分にカンガルーポケットがついた「カンガルードレス(kangaroo dress)」や、オーバーオールの胸当て部分などに用いられたりします。
パーカー(フーディー)においては、左右に出し入れ口がある形のポケットがよくついています。
この形のものはカンガルーポケットというよりも、両手を左右から差し込んで手を暖める「ハンドウォーマーポケット」や、手を暖めるために携帯用の筒状服飾小道具の「マフ」にちなんで、「マフポケット」といったようが適切な場合があります。
コケ(苔)と呼ばれる植物には、スギゴケやゼヒゴケに代表される蘇苔類(moss)と地衣類(lichen)が含まれますが、この2種類は別の分類に属する植物であり、コケ(苔)と呼ばれるのは主に蘇苔類(moss)の方です。
地衣類(lichen)の染色は、「コケ(苔)染め」として知られています。
地衣類は、植物学的には、菌類と藻類の2種類の植物から成る生活共同(共生)体として、互いに必要な要素を供給しあっている特殊な植物です。 続きを読む
人類が文明を持つようになり、エジプト、メソポタミア、中国、インドなどの国において、数多くの模様が作られるようになります。
エジプトのピラミッドにある装飾壁画には、死後の再生や転生の祈願を込めて、広大な宇宙の回転を象徴する渦巻き模様や星形模様などが描かれたりしています。
西欧社会においても、模様がある種の呪術性をもって登場します。
例えば、古代ギリシャの赤絵や黒絵に描かれたギリシャ神話のモチーフには、人間とは遠いようで近い存在であったギリシャの神々の姿をわかりやすく表現し、華やかな神々の世界の喜びや悲しみ、怒りなどの感情を表現しています。 続きを読む
染色や染料を煮出して染める草木染めにおいては、染めムラが発生する要素はさまざまです。
いわゆる手染めであれば、どうしてもムラは出てしまうことがありますが、染めムラになる可能性を低くするポイントをいくつか挙げることができます。
染めムラが起こり得る原因を知り、細心の注意を払うことによって、良い染め上がりが期待できるのです。 続きを読む