江戸っ子という言葉が、文献にみえはじめるのは、18世紀後半の明和年間ごろ(1764年〜1771年)とされます。 続きを読む
灰汁や天日、雪、海水で布を精錬・漂白する(晒す)方法。雪晒し(ゆきさらし)、海晒し(うみさらし)とは?
江戸時代に奈良では、織り上げられた麻の布を白く晒した(精錬)上質な布が生産されており、当時から、奈良晒と呼ばれました。
室町時代には、奈良晒の原料となる、イラクサ科の多年草木である苧麻(学名 Boehmeria nivea var. nipononivea)は、苧引きという皮剥ぎを行なって、繊維を細かく裂き糸をつないでいく作業である苧積みの直前の状態まで半加工して、青苧という状態で流通していきました。
「何のためにものづくりをするのか」という意義目標を設定することの大切さ。
働くということにおいては、人と人のやりとりがまったく生じないというのは、ほとんどの場合でありません。
組織で働くということ、どうすれば人と人とがスムーズにやりとりできるのかなど、今も昔も変わらず話題になることです。
チームとしてうまく機能するための一つのポイントとして、皆の考えの方向性が同じ向きを向いている点が挙げれられます。 続きを読む
綿とポリエステルを混紡した黄金ブレンド。ポリエステル65%綿35%の素材的特徴、長所と短所について
綿(cotton)とポリエステル(polyester)は、さまざまな用途で使われています。
綿は、肌に触れる下着やインナー、タオルなど実用的に使える場面は数知れません。
綿の特徴としては、その肌ざわりの良さは言うまでもありませんが、他の繊維と比較しても綿は万能な繊維として知られています。
ただ、綿は、化学繊維のポリエステル(polyester)やナイロン(nylon)よりは、糸そのものの強度は劣り、シワになりやすかったり縮みやすいという特徴もあります。
ポリエステルの特徴としては、シワになりにくく、水に濡れても乾きやすい点などがあります。 続きを読む
黄土(おうど)とは?黄土の染色方法や歴史について
黄土による染色は、植物染料の発達にともなって、次第に衰退していったと考えられますが、日本においても広い地域で黄土を使用した染めが行われていたのではないかと推測されています。
7世紀後半から8世紀後半にかけて編集された、現存する日本最古の歌集である『万葉集』には、黄土を詠ったとされるものが6首あり、大阪の住吉地域での黄土についての記述があります。 続きを読む
江戸時代における江戸と上方(京都・大阪)との風俗比較。いき(粋)とはんなりについて
上方という言葉は、戦国時代頃には、九州方面から京都周辺を指す言葉だったようですが、江戸時代にはもっぱら江戸に対して「文化圏としての近畿圏(京都・大阪・奈良など)」を指すものとなります。
江戸と大阪、京都は当時から他の地域に比べると発展し、人が集まっていたため「三都」とも言われ、「上方」という言葉は大阪と京都の総称となっていました。 続きを読む
鎌倉時代の染織品について
日本における藍染の歴史。藍作・藍染が発展し、衰退していった背景について
藍染は、古くから世界中で行われてきました。
古代エジプトではミイラを包む布が藍染されており、紀元前2000年前には藍が利用されていたとされています。
藍の色素を持つ植物も多種多様で、それぞれの地域にあった植物を使用し、さまざまな方法で藍染が行われてきたのです。
藍の色素を持つ植物を科別にすると、マメ、アブラナ、キツネノマゴ、タデ、キョウトウチク、ガガイモ、マツムシソウ、モクセイ、クロウメモドキ、キク、ヒメハギ、ランなどが挙げられます。
インドにおける藍栽培の歴史は古く、古代ローマ時代にはインドで商品化されたインド藍がエジプトのアレクサンドリアを経由してローマへ輸入されていました。
アラビア商人によって、エジプトをはじめ地中海方面へと運ばれていましたが、ポルトガルのバスコダガマが南アフリカを周るインド洋航路を発見したことによって、インドにおける藍の生産はいっそう盛んになったのです。 続きを読む
アパレル(apparel)とは?アパレルの語源や由来について
「アパレル(apparel)」とは、日本では「衣服」の意味で用い、1970年代初期ごろから「アパレル製品」、「アパレル産業」、「アパレル製造業」などのように使われるようになりました。
現在では、「衣服」という意味から派生して、「アパレル」という言葉だけで、衣服の製造や販売を行っている会社や服飾系の業種や職種を意味するようになっています。
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金彩(きんだみ)とは?金彩の技法や加工技術、金属材料の種類や使用する糊料、道具について
金彩とは、文字の通り「金」で「彩る」金加工のことを表し、細工物に箔や金泥で装飾する技法です。
金彩の技術を簡単に言うと、繊維の上に金属を糊料で接着する技術ということになります。
金彩は、安土桃山時代の摺箔でみるように繻子や綸子地などを主に、衣服に金箔 や金泥で加工してきた歴史的経過があります。
金彩と同じ金加工の技法に、印金があります。
印金は、羅や紗、絽などの薄手の生地に加工し、袈裟や表具、仏具に主な使途がありました。