【職人の仕事着】機能性・意匠美に富んだ法被・半纏・腹掛

日本において江戸時代末期以降、都市部を中心に仕事の専門家である職人は、職種によってそれぞれに相応しい着物を使うようになりました。

法被(はっぴ)、半纏(はんてん)、腹掛(はらかけ)などの非常に機能的な仕事着は、江戸時代末期から明治、大正、昭和の時代まで、あちこちで着用されるようになりました。

また、機能的な面だけではなく、意匠美に富んだものでありました。 続きを読む

日本における絣(かすり)の歴史。庶民に愛された絣文様

江戸時代後期から明治、大正、昭和の時代にかけて、庶民の間でとりわけ親しまれたものに絣があります。

絣とは、経糸か緯糸のどちらか、あるいは経糸と緯糸の一定部分を、糸や布などで括ったり木の板で挟むことによって防染して染めた糸を使用し、織り文様を表現したものです。 続きを読む

小紋とは?

江戸小紋という言葉を聞いたことがある方もいるかと思いますが、そもそも小紋とはどのような意味でしょうか。

紋という言葉は、単一または反復文様を表し、一般的には秩序立って乱れがなくきちんと並んでいる様を表す文様です。

小紋は、文字通り小形の紋様の集合を一定の間隔で繰り返し表した染め物をいいます。 続きを読む

江戸時代、日本各地で生産された有名な織物、染め物一覧。『毛吹草』『女重宝記』の文献から

江戸時代(1603年〜1868年)に入ると、染織技術の向上によって、日本各地で特色のある織物や染め物が生産されるようになりました。

1638年に松江重頼によって出版された『毛吹草(けふきぐさ)』、また、1692年に艸田寸木子によって出版された『女重宝記(おんなちょうほうき)』には、かなりの種類の織物や染め物が記載されています。

『毛吹草』から見る日本の織物、染め物

まず、松江重頼によって1638年に出版された『毛吹草(けふきぐさ)』には、日本各地で生産されていた織物染物が記載されています。

下記一覧は、髙田倭男著『服装の歴史』から参照しながら記しております。 続きを読む

安心感と信頼性がブランド価値の土台にある

企業は顧客にブランドを認知してもらい、商品やサービスを購入してもらうためにブランド価値を高める努力をしています。

ブランド価値を高める活動全般がブランディングですが、さまざまな企業がある中で自社の商品やサービスを選んでもらうためには、競合他社との差別化が必要になります。

自社が特徴やコンセプトを明確にし、ネーミング、ロゴ、パッケージ、キャッチフレーズなどにより自社がどのようなブランドであるかを伝えていくのです。

ブランド価値をどのように向上させていくのか、その手段や施策は数知れずですが、ただ単に知名度があげていけば良いという単純な話ではありません。

知名度が高ければ、購買につながる可能性は確かに高くなりますが、繰り返し商品やサービスを顧客に購入してもらうためには、ブランドのファンになってもらうことが大事なのです。 続きを読む

江戸時代から好まれた絹織物4種類、繻子(しゅす)綸子(りんず)縮緬(ちりめん)絹ちぢみ

江戸時代から好んで使われ始めた絹織物に、繻子(しゅす)綸子(りんず)縮緬(ちりめん)絹ちぢみがあります。

繻子(しゅす)

繻子は朱子とも書き、経糸と緯糸が交差する部分(組織点)が連続せずに、すきまが一定で間隔が長く空いているため、経糸の浮き上がりが多く、斜文織(綾織の総称)よりもさらに光沢感やツヤ感を感じます。

綸子(りんず)

綸子は、もっとも光沢感を出す組織とされる繻子織を地にして、模様の部分を繻子織の裏側の組織にすることで、二種類の組織の違いで模様を表した紋織です。

経糸、緯糸ともに生糸を使用しており、織り上がってから精錬(後練り)します。(アルカリ性の液で煮ることで生糸に含まれるセリシン(にかわ質)を取り除く)

ちなみに前もって経糸も緯糸も練って、その練糸で織り上げたものを緞糸(どんす)と言います。

中国から船にのせて運ばれた織物類は,主として板に巻きつけてあり、錦など重厚な織物は厚い板を芯にするところから厚板物と呼ばれた。一方、綸子などの薄い織物は、薄い板に巻きつけられていたことから薄板物とも呼ばれたそうです。 続きを読む

染色堅牢度について。

染料で染色、あるいは顔料で着色された繊維製品を検査する基準や検査方法が、JISによって定められています。

実用の面からみて重要とされるものは、①洗濯②摩擦③耐光④汗⑤水⑥ドライクリーニング⑦アイロンに対する堅牢度検査です。

検査の結果は、1級から5級に分けられ(耐光のみ1級から8級)、数字が大きいほど堅牢度が高いとされます。

武士、侍(サムライ)はどのような衣服を着ていたのか?武士の装いの歴史。

武士、侍はどのような衣服を着ていたのか?

その歴史は、律令制の崩壊を象徴する承平天慶(しょうへいてんぎょう)の乱(931年〜947年)が起こった平安時代中期から、慶応3年(1867年)大政奉還によって武士の公服として着用されてきた上下(かみしも)が撤廃されるまでの約10世紀にわたります。 続きを読む

オーガンジー加工とは? Organdie finish

オーガンジー(organdy、organdie)は、経糸、緯糸に細糸を使用した平織などの、透け感のある硬めの薄地織物です。

もともとは綿織物ですが、レーヨン、シルク、アセテート、ナイロン、ポリエステル繊維にも用います。

綿布は、パーチメント加工により透明度が高く、硬い風合いとなります。綿が溶ける寸前の濃度の硫酸に布を漬けて、水洗いをし、さらに※マーセル化処理をします。

さらに硬くするためには、糊料(こりょう)・樹脂加工剤を付けて乾燥した後、光沢を出すためにカレンダー加工をして仕上げます。

※マーセル化・・・強アルカリの苛性ソーダ(水酸化ナトリウム溶液)を含んだもので、繊維を加工すること。縮みを防ぎつつ処理することで、繊維が引き締められ、滑らかにするために絹のような光沢と感触を生じ、強さも増します。

関連記事:リップル加工とは?シルケット加工とマーセリゼーション。綿繊維の収縮を利用して、生地を加工する方法。