ガマズミ(学名Viburnum dilatatum)は、レンプクソウ科(スイカズラ科)ガマズミ属で樹高が2〜3mになる落葉樹で、日本各地で自生しています。
Viburnumはラテン語でガマズミの古名に由来するといわれ、dilatatumは「広がった」の意味があり、葉っぱの形に由来します。
江戸時代の薬物についての知識をまとめた本(本草書)には、ガマズミの漢字は、「莢蒾」と記載されています。
莢蒾の莢は「豆類の種子を包む殻」を表し、「蒾」は「染め」を意味します。 続きを読む
ガマズミ(学名Viburnum dilatatum)は、レンプクソウ科(スイカズラ科)ガマズミ属で樹高が2〜3mになる落葉樹で、日本各地で自生しています。
Viburnumはラテン語でガマズミの古名に由来するといわれ、dilatatumは「広がった」の意味があり、葉っぱの形に由来します。
江戸時代の薬物についての知識をまとめた本(本草書)には、ガマズミの漢字は、「莢蒾」と記載されています。
莢蒾の莢は「豆類の種子を包む殻」を表し、「蒾」は「染め」を意味します。 続きを読む
草木染めを行う際、乾燥保存してある材料を使用して染める場合と、採取したばかりでまだ乾燥していない植物を使用して染める場合とで大きく2パターンあります。 続きを読む
日本の古代の人々は、草木が成長し花が咲き、果実が実るのは、草木に宿る精霊(木霊)の力であると信じ、草木からとれる自然の色で、衣服を染めつけていました。
強い精霊の宿るとされる草木は、薬用として使用され、薬草に宿る霊能が、病気という悪霊によって引きおこされた病状や苦痛を人体から取り除き、悪霊をしりぞける作用があるとされていたのです。
日本の染色技術が飛躍的に発展するのは、4世紀ごろに草花から染料を抽出し、これを染め液として、浸して染める「浸染」の技術が中国から伝わってきてからとされます。
もっとも原始的な染色方法に、植物を生地に直接こすりつけて色を染め付ける「摺り染め」があります。 続きを読む
浮世絵版画において、特徴的な色として露草を原料にした青があります。
露草は、夏の暑い時期に青い花を咲かすツユクサ科の一年草です。
別名を、月草や蛍草などともいいます。
英語名では、「Dayflower」と表記し、花が咲いてからわずかな時間でしぼんでしまうという特徴が名前からもよくわかります。
古くから日本では、この露草を原料にした青色が使用されていました。
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縅(威)とは、戦いのとき身を守るために着用する武具である甲冑において、小札を革紐や組紐などで繋ぎ綴じたものです。
小札を縅毛(小札を綴じ付けるために用いられた組紐や革)で綴じ付ける動作のことを、「縅す」と言います。
小札とは、甲冑(鎧)を構成するあらゆる場所に用いる重要な構成要素で、一般的には革または鉄板金を素材とし、形は、名前の通り小さい短冊形です。
小札を横方向に革紐で繋ぎ、仕上げに漆を何層にも塗ることで、堅牢な「小札の板」となります。 続きを読む
ウコン(鬱金)は古くから鬱金染として、黄色の染料に使用されました。
ウコン(鬱金)はみょうがに似た地下茎で、クルクマとも言います。
日本においては、もともと中国からウコンが移植され、栽培が行われてきました。
漢方薬として、止血剤、尿血、胆道炎等に使われていましたが、食品の黄色づけにも古くから使用されています。 続きを読む
染色において、江戸茶色という色名があります。
江戸茶色は、江戸で好まれた黄味の暗い茶色を表します。 続きを読む
染色、とりわけ型染めにおいて必要不可欠なのが、防染糊です。
天気や気温、湿度などを踏まえた上で、自分自身に適した糊を作るのがポイントで、防染糊をどのように調節して作るかは、のちの糊置きや染色に影響する大切な仕事です。
糊置き(型付け)に使う防染糊を、型糊といいます。
防染糊(型糊)は、染料店やネットでも販売しており、粘りを調節すればすぐに使用できますが、原料から防染糊(型糊)を自作することも可能です。 続きを読む