染色・草木染めにおけるタマネギ(玉ねぎ)


天然染料の多くは、媒染剤ばいせんざいの使い分けによって、茶色、灰色、黄色系統の色を染めることができます。

タマネギは、鉄媒染以外、どれも鮮明な黄色系統を染められます。

染色・草木染めにおけるタマネギ(玉ねぎ)

タマネギ(玉ねぎ)を食用として使用する際に、その外側の薄くてカラカラになった茶色の表皮は取り去ってしまいますが、その皮を利用して染色できるのです。

ヨーロッパでは早く知られていたようですが、日本では昭和の初め頃に、染織文化研究者であった上村六郎うえむらろくろう(1894年〜1991年)氏によってペルシャのカーペットの染色を調べてその染色を知り、雑誌『染織』にて発表したのが最初とされます。

タマネギ(玉ねぎ)の皮を使用すると、ミョウバンを媒染に使用すると黄色、石灰で茶色、鉄媒染で灰みがかった青緑色(沈香茶とのちゃ)や青みを帯びた茶褐色を染めることができます。

ミョウバンとすずは、退色しやすい点があります。

ウール(羊毛)をタマネギ(玉ねぎ)で染める場合

ウール(羊毛)を染色する場合、染める量に対してタマネギの皮を50%用意します。

例えば、300gのウールを染める場合、150gのタマネギの皮を用意します。

ステンレス製の容器にタマネギの皮と水4リットルを入れ、火にかけます。

中火で作業を始め、沸点まで持っていき、1時間ほどせんじます。

一番目の濃い赤褐色せっかっしょく煎汁せんじゅうがとれ、せんじ終わったら熱いうちに布でします。

同じように2番目〜3番目の煎汁せんじゅうをとり、煎じた液を一緒にして染液にします。

丁寧に染める場合の例

染液を40度くらいに温めてからウールをいれ、中火でゆっくりと染色します。

1時間ほどで沸点まで持っていき、そのまま静かに1時間ほど染色します。

染色が終わったら火を止めて、一夜放置し、次の日に媒染します。

あらかじめ先媒染していた場合は、染色の工程は終了です。

染色後に一夜放置するのは、染液が冷める際にしっかりと繊維に染まりつくといわれているためです。


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