ラベンダー

染色・草木染めにおけるラベンダー


ラベンダー(学名:Lavandula angustifolia)は、地中海沿岸が原産とされるシソ科の植物で、伝統的にハーブとして古代エジプト、ギリシャ、ローマ、アラビア、ヨーロッパなどで薬や調理に利用されてきました。

ラベンダーという名前は、ラテン語で「洗う」という意味の「ラワーレ(lavare)」という語からきており、洗濯や入浴に使用していたという歴史があります。

民間薬としては花を乾燥させて、入浴剤としてリウマチの治療に用いられ、麻を洗濯する際に香りづけと殺菌を兼ねて使われました。

ラベンダー(lavender)の花は、観賞用だけではなく、満開の状態で刈り取られて香水の原料に使用されたり、ハーブティーなどにも使用されます。

ラベンダーの花を染色に使用する場合は、生のままか、乾燥したドライフラワーのどちらも活用できますが、染まりあがりの色合いはどちらを使用するかによって変わってきます。

ラベンダー(lavender),Echter Lavendel (Lavandula angustifolia) (9478078399)

ラベンダー(lavender),Maja Dumat from Deutschland (Germany), CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons,Link

染色・草木染めにおけるラベンダー

花を用いて染めをするためには、染色に足りるだけの花を集める点が難しいところでもあります。

ラベンダーの採取する時期や状態、染色時の媒染剤よっても染まり具合は変化していきますが、緑やベージュ系に染まります。

ラベンダーの花を使用した染色における注意点としては、染色濃度が薄く、耐光堅牢度たいこうけんろうどが弱いことが挙げられます。

花びらだけでなく、茎や葉も使用したラベンダーの染色方法の一例としては、以下のような流れになります。

①花びらや茎、葉を細かく刻んだものを、布や糸など染めるものの約2.5倍の量を用意する

②細かく刻んだ花びらや茎、葉を容器にいれ、水は染めるものが隠れるちょうどいいくらいに注ぎ、浸しておく

③容器を火にかけ、20分〜30分煮沸しゃふつした後、染め液を別の容器に移す

④再度水を加え、同じ方法で2番目の染め液を取り、1番目の液と合わせて染め液にします。

⑤染め液を80℃ほどに熱してから、染めたいもの(糸や布)をいれ、ムラにならないように動かしながら、煮染していき、染液が沸騰してきたら、火を弱めて20分〜30分間煮染する

⑥火を止めて、そのままの状態で染液が冷えるまでおいておき、その後糸を絞ってから陰干する

⑦上記の染色工程を2〜3回繰り返したあと、染めたものを水洗いをし乾燥させる

⑧媒染には、酢酸クロム、または木酢酸もくさくさん鉄を使用し、染めたものの量の約3パーセントをお湯に入れて溶かして媒染液を作る

⑨別容器に染めたものが浸るくらいのぬるま湯を張り、これに媒染液をまぜて20分ほど煮沸しゃふつしながら媒染する

⑩染液を再び熱して、80℃ほどになったら媒染した糸を浸して約20分間煮染し、その後火を止めて、そのままの状態で染液が冷えるまでおいておき、水洗い、天日の元で乾燥させる

【参考文献】『月刊染織α1985年11月No.56』


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です