上方という言葉は、戦国時代頃には、九州方面から京都周辺を指す言葉だったようですが、江戸時代にはもっぱら江戸に対して「文化圏としての近畿圏(京都・大阪・奈良など)」を指すものとなります。
江戸と大阪、京都は当時から他の地域に比べると発展し、人が集まっていたため「三都」とも言われ、「上方」という言葉は大阪と京都の総称となっていました。 続きを読む
上方という言葉は、戦国時代頃には、九州方面から京都周辺を指す言葉だったようですが、江戸時代にはもっぱら江戸に対して「文化圏としての近畿圏(京都・大阪・奈良など)」を指すものとなります。
江戸と大阪、京都は当時から他の地域に比べると発展し、人が集まっていたため「三都」とも言われ、「上方」という言葉は大阪と京都の総称となっていました。 続きを読む
l紺屋は、「こうや」や「こんや」と読みます。
日本の中世(平安時代後期(11世紀後半)から、戦国時代(16世紀後半)までの500年ほど)においては、「紺搔」「紺座」「紺灰座」「紺屋」など、藍染に関する文献における記載も多くみられます。 続きを読む
藍染は、古くから世界中で行われてきました。
古代エジプトではミイラを包む布が藍染されており、紀元前2000年前には藍が利用されていたとされています。
藍の色素を持つ植物も多種多様で、それぞれの地域にあった植物を使用し、さまざまな方法で藍染が行われてきたのです。
藍の色素を持つ植物を科別にすると、マメ、アブラナ、キツネノマゴ、タデ、キョウトウチク、ガガイモ、マツムシソウ、モクセイ、クロウメモドキ、キク、ヒメハギ、ランなどが挙げられます。
インドにおける藍栽培の歴史は古く、古代ローマ時代にはインドで商品化されたインド藍がエジプトのアレクサンドリアを経由してローマへ輸入されていました。
アラビア商人によって、エジプトをはじめ地中海方面へと運ばれていましたが、ポルトガルのバスコダガマが南アフリカを周るインド洋航路を発見したことによって、インドにおける藍の生産はいっそう盛んになったのです。 続きを読む
「アパレル(apparel)」とは、日本では「衣服」の意味で用い、1970年代初期ごろから「アパレル製品」、「アパレル産業」、「アパレル製造業」などのように使われるようになりました。
現在では、「衣服」という意味から派生して、「アパレル」という言葉だけで、衣服の製造や販売を行っている会社や服飾系の業種や職種を意味するようになっています。
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金彩とは、文字の通り「金」で「彩る」金加工のことを表し、細工物に箔や金泥で装飾する技法です。
金彩の技術を簡単に言うと、繊維の上に金属を糊料で接着する技術ということになります。
金彩は、安土桃山時代の摺箔でみるように繻子や綸子地などを主に、衣服に金箔 や金泥で加工してきた歴史的経過があります。
金彩と同じ金加工の技法に、印金があります。
印金は、羅や紗、絽などの薄手の生地に加工し、袈裟や表具、仏具に主な使途がありました。
鎌輪奴文は、「鎌の絵」と丸い輪「○」と、「ぬ」の三文字を組み合わせた模様(文様)です。
鎌井枡文は、「鎌」と「井」と「三桝(大・中・小の三つの枡を入れ子にし、それを上から見た形を文様化したもの)」を組み合わせた模様(文様)です。
江戸時代には、「判じ物(はんじもの)」と呼ばれる文字や絵画に隠された意味を当てるなぞ解きが流行し、判じ物文様(はんじものもんよう)として生まれた模様が多くありました。
江戸時代前期に、男伊達(男としての面目が立つように振る舞うこと)の衣服に「鎌輪奴文」が用いられます。
鎌輪奴文は、「鎌の絵」と丸い輪「○」と、「ぬ」の三文字で「構わぬ(かまわぬ)」と読ませるために作られた模様です。
江戸時代後期の文化文政時代(1804年〜1830年)から天保(1831年〜1845年)にかけて活躍した江戸の歌舞伎役者である7代目市川團十郎が、文化年間(1804年〜1818年)に「鎌輪奴文」を舞台で用いたことから流行します。
江戸では衣服から手拭い、瀬戸物、櫛、簪などに良く描かれました。
鎌輪奴文が流行したことに対抗して、市川男女蔵が考案したのが「鎌井枡文」でした。
「鎌井枡文」は、「構います(かまいます)」と読ませるために作られた模様です。
歌舞伎で用いられる模様(文様)は、歌舞伎文様として江戸時代前期から一般の服飾(ファッション)に影響を与え、流行の発生源にもなっていました。
例えば、「斧琴菊文」は、斧(よき)と琴と菊の花の模様を染め出して「良き事聞く」という縁起がよい意味を込めたデザインなどがあります。
古く、機織りは各家庭でおこなわれ、もっぱら女性の仕事でした。
縞帖(縞帳)とは、自家用で作る織物の参考のために、使い終わった大福帳の上に縞柄の裂が無数に貼りつけられたものです。
縞柄の裂が貼られた縞帖には、年号が記されたものも多く(経年劣化で解読できないものも多い)、貼り付けられた織物の年代を知る手掛かりとなります。
縞帖の特徴から、手紡ぎ糸から紡績糸へ、天然染料から化学染料への変化を感じることができます。
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フェルト(Felt)とは、代表的な不織布として日常生活の中でも使用されており、ウール(羊毛)や獣毛繊維を縮ませて作られるものです。
フェルトという言葉は、ギリシャ語のFulzen(結合させる)からきているように、ウール(羊毛)の縮絨性(縮むこと)をはっきりと表しています。
フェルトの技法は、スウェーデンやノルウェーなどの北欧諸国にも古くから伝わっており、フェルトの帽子や靴下など、その保温性の高さと摩擦に強いことから、現在でも世界中で広く親しまれています。
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絞り染めとは、部分的に布に染まらない部分を作る防染の技術です。
布の一部を糸で強く巻き締める「巻締め」や、針と糸で布を縫い、その糸を引き締めることによって防染する「縫締め」と呼ばれるものが基本的な技法です。
巻締めの一種である鹿子絞りは、江戸時代には非常に流行したため、たびたび奢侈禁止令の対象にもなっていました。
そこで絞り染めの手間とコストを抑えるために、型染めで絞り染めを表現する工夫がなされました。 続きを読む