色合い」カテゴリーアーカイブ

藍染された浅葱色(あさぎいろ)の糸

浅葱色(あさぎいろ)とは?藍染による薄い藍色(水色)の意味と歴史

藍は、古くから世界各地で用いられてきた植物染料のひとつであり、人類が最も長く、そして最も深く親しんできた染料のひとつだといえるでしょう。

日本において藍染された色は、最も淡い藍白あいじろから、最も濃い留紺とめこんまで非常に幅広く存在し、それらは「藍四十八色あいしじゅうはっしょく」と総称されるほど、多彩な色味として認識されてきました。

それぞれの藍色に細かな名称を与えて区別してきたことからも、昔の人々が藍色のわずかな違いを見分ける鋭い感性を持っていたことがうかがえます。

藍色のなかでも、平安時代からその名が見られる色として、浅葱色あさぎいろがあります。 続きを読む

インド更紗

染色・草木染めにおける堅牢度(けんろうど)。色落ちしづらく染めて、染色堅牢度を高める方法について

染色において、化学的なもの(化学染料)でも天然由来のもの(天然染料)でも、必ず染まり上がった色合いは時間が経つにつれて変化していきます。

天然の原料を使用した草木染めの欠点としては、使用する染料植物や染色方法にもよりますが、基本的には堅牢度けんろうどがあまり良くない点があります。

ただ天然の草木染めは比較的早く色あせてしまうからこそ魅力があり、今この瞬間の色を楽しむことができるとも言えます。

Natural Dyeing in Tabriz 2019-07-21 05

Natural Dyeing,Fars Media Corporation, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons,Link

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ログウッドを鉄媒染して染め上げた黒色

染色・草木染めにおけるログウッド。世界最大の需要を誇った染料、ログウッドの普及と衰退の歴史

ログウッド(学名 Haematoxylum campechianum)は、マメ科の植物で、属名のHaematoxylumは、ギリシャ語でhaima(血液)とxylon(樹木)の二語から由来し、種名のcampechianumは、原産地がメキシコ湾のカンペチェ湾(Campeche)沿岸であることから命名されています。

血木と呼ばれるのは、材木を空気に酸化させると美しい赤褐色の色が出てくるためです。

原産地は、中米などの熱帯地方で、樹高は6〜12mほどになり、幹にはドゲがあります。

小さくて黄色い花が咲き、幹の中央部の心材しんざいが染料として使用され、青紫色の色素であるヘマトキシリンが含まれています。

Haematoxylum campechianum (Campêche)

ログウッド,logwood,Haematoxylum campechianum,Fpalli, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

ログウッド(logwood)は、国によって様々な名称があり、イギリスにおいてログウッドという名称がはじめて文献に現れたのは、1581年のことです。

17世紀の始め頃からヨーロッパの市場では、ホンジュラスのベリーズから産出するものとユカタン半島のカンペチェから産出するものの棲み分けがされていました。

カンペチェ産のものの方が、ホンジュラス産のものに比べて品質が優れているとされていたため、名称も区別する必要があったのです。

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染色に地入れはなぜ必要なのか?

染色工程の中で行われる「地入れ(じいれ)」は、染める前に布へほどこす重要な下準備です。

一見すると地味な工程ですが、染め上がりの美しさや安定性を大きく左右する役割を担っています。

地入れの主な目的は、ムラ染めを防ぎ、染料の動きをコントロールして均一に染め上げることにあります。

特に引き染めのように刷毛はけで染料を引いていく技法では、地入れの有無が仕上がりに直結します。 続きを読む

染色・草木染めにおける紅露(クール)・そめものいも

そめものいも(学名Dioscorea cirrhosaは、ヤマノイモ科に属する熱帯地域に自生する植物で、長さが10mにもなるつる性の多年草です。

沖縄の八重山上布やえやまじょうふの絣糸を染めるための茶色の染料として「染物芋そめものいも」(クール・紅露こうろ)が知られています。

和名の「そめものいも」は、地中に80㎝ほどにも成長する黒みがかった赤色の塊根かいこんいも)があり、これが赤褐色せっかっしょくの色素を含み、染色に使用することから由来しています。

そめものいもは、マングローブの木(漂木ひるぎ)や車輪梅しゃりんばいなどと共に、魚介類を捕獲するために用いる漁網ぎょもうを丈夫にし、扱いやすくするために使用されたカテコールタンニン系の染料です。

マングローブの樹皮にはタンニンが多く含まれているので、抗菌や防腐の効果も高いとされています。 続きを読む

ラック(紫鉱)で染めた赤の色合い

染色・草木染めにおけるラック(紫鉱)|堅牢度が高いアントラキノン系の赤色色素

赤色を得られる染料の色素は少なく、紅花や蘇芳すおう以外には、アントアキノン系の色素であるあかねやラック、コチニールなどが挙げられます。

紅花や蘇芳すおうは、染織の歴史を語る上では重要な色ですが、いずれも堅牢度けんろうどに不安があり、長期間に渡って染色時の色合いを残すのは難しいです。

天然染料で美しい赤が得られるラックはアントラキノン系の色素で、堅牢度けんろうどが高いので現代でも染色においては重宝される染料です。 続きを読む

黄櫨(こうろ)・黄櫨染(こうろぜん)の色合い

天皇の色彩である黄櫨(こうろ)、黄櫨染(こうろぜん)と皇太子の色彩である黄丹(おうに)とは?

黄櫨こうろ黄櫨染こうろぜんと呼ばれる色彩があります。

飛鳥時代・奈良時代までの天皇の御袍ごほうの色は、白であり、白は神の色とされていました。

平安時代以降、日本の天皇が儀式のときに着用するほうの色と決められ、「絶対禁色ぜったいきんじき」として天皇以外は着ることが許されない色とされてきました。
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マメ科のインド藍

染色・藍染におけるインド藍。インド藍の種類や歴史、染色方法について

インド藍(学名 Indigofera suffruticosa)は、熱帯地方に分布するマメ科コマツナギ属の藍色素を持つ植物から抽出した染料の名前でもあり、植物の名称でもあります。

日本の本土で古くから栽培されてきたタデアイくさの藍)に対して、木藍きあいと呼ばれたりもしました。

Indigofera tinctoria-2-papanasam-tirunelveli-India

インド藍,Indigofera tinctoria,Yercaud-elango, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

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胡桃(くるみ)で染色し、アルミ媒染された色合い(PH6)

染色・草木染めにおける胡桃(くるみ)。オニグルミ(くるみ)の染色方法について

胡桃くるみは、クルミ科クルミ属の落葉高木の総称です。

古くから胡桃と呼ぶのは、「鬼胡桃(オニグルミ)」を示すこと多く、日本列島に自生しているクルミの大半はオニグルミ(学名:Juglans mandshurica var. sachalinensis)です。

樹皮は、暗灰色あんかいしょくで縦に大きく割れ目が入ります。

4月〜6月にかけて若葉とともに花をつけ、その後に仮果かか(外皮)とよばれる実を付けます。

オニグルミ,Juglans mandshurica var. sachalinensis 03

オニグルミ,Σ64, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons,Link

仮果かか(外皮)の中に核果かくかが有り、その内側の種子(じん)を食用にする。

胡桃くるみ(オニグルミ)の青い仮果かかの皮や緑葉、樹皮などが染料に使用されます続きを読む