色合い」カテゴリーアーカイブ

シルクの藍染めにおけるラウジネスとスレに関して

シルクの染織品はもともと毛羽があったり、擦ると毛羽立ちやすいとも言われます。

シルクの欠点として、羽毛状の繊維が混じる「ラウジネス」と、濡れた状態で擦ると毛羽立ちやすく、スレが生じやすい点が挙げられます。

ラウジネスが多く出ている糸や布は、毛玉(ピリング)のようにもみえます。

シラミ(虱)が這い回ったように白けて見えるので、この現象はラウジネス(lousiness)と呼ばれ、、語源はシラミ(louse)に由来しています。 続きを読む

蓼藍(タデアイ)

草木染め・植物染色の薬用効果と抗菌作用。祈念と薬用効果を求めて、薬草を使った染色が古代に始まる

人類は、古くから自然の植物から色を獲得して、自ら身にまとう布に対して染色をおこなってきました。

古代の人々が、まずは目の前にある、色のついた土や植物から色を獲得してきたというのは容易に想像ができます。

ただ、古代に始まった染色は色をつけるためだけのものではありませんでした。

もともとは、自分の身を守るための薬用効果を求めてはじまったとされているのです。 続きを読む

楊梅(やまもも)で染めた色合いの一例

染色・草木染めにおける楊梅(やまもも)・渋木(しぶき)。薬用効果や歴史について

やまももは、漢字で楊梅やまももと書き、中国や日本を原産とするヤマモモ科の常緑広葉樹です。

徳島県では、「県の木」に指定されており、高知県では「県の花」になっています。

古代の染料として、紫草や茜、紅花や藍などがありますが、楊梅やまももも、古くから染色に用いられてきたものの一つです。

楊梅の樹皮をモモカワ(楊梅皮・桃皮)と読び、江戸時代には代表的な染材の一つとされていました。
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蘇芳色(すおういろ)黒みを帯びた赤色

染色・草木染めにおける蘇芳(すおう)。蘇芳(すおう)の染色におけるポイントについて

蘇芳すおう(学名Caesalpinia sappan)はインドやマレーシアなどの熱帯地域に自生しているマメ科ジャケツイバラカ亜科の植物です。

成長すると樹高が5~10メートルになり、幹にはトゲが多く、葉は鳥の羽が並んでいるような形の羽状複葉うじょうふくようで、5月から6月ごろに円錐花序えんすいかじょを出し、黄色い花を咲かせます。

その芯材しんざいに含まれるブラジリン(brazilin)と少量のヘマティン(天然赤色色素)が、染料として使われてきました。

蘇芳すおうは、あかね紫草むらさきよりもはるかに色素が溶解しやすく、染着が早いため、扱いやすかったと考えられます。

特有の重みのある色合いは魅力的で、「蘇芳色」という色名も時代を問わず人々から好んで用いられてきました。
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コチニールをアルミ媒染を用いて染色し、染液をPH3まで酸性にして赤く染めた色合い

染色・草木染めにおけるコチニール|堅牢度が高いアントラキノン系の赤色色素

赤色を得られる染料の色素は少なく、紅花や蘇芳すおう以外には、アントアキノン系の色素であるあかねやコチニール、ラックなどが挙げられます。

紅花や蘇芳すおうは、染織の歴史を語る上では重要な色ですが、いずれも堅牢度けんろうどに不安があり、長期間に渡って染色時の色合いを残すのは難しいです。

天然染料で美しい赤が得られるコチニールはアントラキノン系の色素で、堅牢度けんろうどが高いので現代でも染色においては重宝される染料です。 続きを読む

桜染め,アルミ媒染

染色・草木染めにおける桜(さくら)

桜は、古くから人々に親しまれてきました。

7世紀後半から8世紀後半(奈良時代末期)にかけてに成立したとされる日本に現存する最古の和歌集である『万葉集まんようしゅう』には、4,500首以上歌が集められていますが、桜を詠んだ歌が非常に多く、「桜の花」、「桜花」、「山桜」、「山桜花」などとあり、40首が収められています。

ただ、桜が染色に用いられるようになったのは近年になってからと考えられます。

江戸時代には「桜鼠さくらねずみ」など色名がありますが、桜自体を使用したわけではなく、桜色がかった鼠色ねずみのことを指していると考えられます。 続きを読む

芙蓉染(灰汁媒染)

染色・草木染めにおける芙蓉(ふよう)

芙蓉ふよう(学名Hibiscus mutabilis)は、アオイ科フヨウ属の落葉低木らくようていぼくです。

夏から秋(7月〜10月頃)にかけて、薄紅色や白色の鮮やかな花を咲かせるため、庭木、公園樹あるいは街路樹として植栽されます。

朝咲いたら、夕方にはしぼんでしまう一日花いちにちばなですが、長期間にわたって毎日次々と開花していきます。 続きを読む