市場に出回っている商品の中で、染色されたものにおいては、日光や洗濯、水洗い、汗、摩擦などに対する丈夫さ、すなわち堅牢度の良さが非常に重要な要素の一つです。
染料で染色、あるいは顔料で着色された繊維製品を検査する基準や検査方法が、日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standards)によって定められており、実用の面からみて重要とされるものは、①洗濯②摩擦③耐光④汗⑤水⑥ドライクリーニング⑦アイロンに対する堅牢度検査です。
検査の結果は、1級から5級に分けられ、数字が大きいほど堅牢度が高いとされます。
染色におけるフィックス剤・堅牢度増進剤(けんろうどぞうしんざい)
染色後に堅牢度を高めるために、フィックス剤や堅牢度増進剤などと呼ばれる薬剤が使用されることがあります。
ただ、使用する薬剤によっては染色物に対する相性もあり、かえって変色したり日光堅牢度が悪くなるといったこともあるため、使用する際にはテストして比較してみるというのも良いでしょう。
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