色合い」カテゴリーアーカイブ

柿色

染色・色合いにおける柿色(かきいろ)

江戸時代に流行した色合いに、柿色かきいろがあります。

濃柿、薄柿、照柿、紅柿、洒落柿、晒柿、大和柿、本多柿、洗柿、水柿、黒柿など、柿色から派生した色名がさまざま生み出されました。

染色・色合いにおける柿色

江戸時代の柿色には、タンニンを非常に多く含む柿渋だけで染めた色から、柿渋とベンガラ(弁柄)を用いた色、梅の木で濃く染め重ねて、媒染ばいせんに石灰を使用することで濃い赤茶色などが染められています。

蘇芳すおうなどの染料も、赤味を表現するためにも用いられたと考えられます。

色目については、柿色と濃柿は、渋柿の色に近い茶色味の赤色。

照柿と紅柿は柿の実の色のような黄色味のある赤色。

洒落柿、晒柿、洗柿、大和柿、本多柿は、柿色を洗いざらしたような薄い赤茶色で薄柿は、それらよりもやや濃い色。

水柿はやや水色味のある極めて薄い赤茶色。

黒柿は黒味のある柿色と考えられます。
 
【参考文献】『月刊染織α1989年4月No.97』

蓼藍(タデアイ)

蓼藍(タデアイ)の種類と色素含有量について

藍染に使用できる色素を持った植物は、世界中に100種類以上あるとされています。

藍の色素を持つ植物を科別にすると、マメ、アブラナ、キツネノマゴ、タデ、キョウトウチク、ガガイモ、マツムシソウ、モクセイ、クロウメモドキ、キク、ヒメハギ、ランなどが挙げられます。

日本においては、蓼藍たであいの葉が藍染の原料とされ、沖縄では琉球藍りゅうきゅうあいが使用されてきました。

平安時代中期に作られた辞書である『和名類聚抄わみょうるいじゅしょう』(931年〜938年)には、「多天阿井たであい」の日本語を当てて訓読みされています。

関連記事:藍染の原料となる植物の種類について
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古い時代の藍染の染め場の設計と甕の配置

古い時代の藍染の染め場の設計について

大阪に住んでいた服部嘉兵衛という阿波藍商人が著し、大正3年(1914年)に自家版として記された『藍の発酵建独案内(あいのはっこうだてひとりあんない)』という書物があります。

『月刊染織α1990年7月No.112』には、原文を現代口語的な表現に改められた文章が記載されています。

その内容は、藍染に用いられる器具や藍染の発酵を薬品を用いて化学的にどうすれば上手くできるかなどについて記載されています。

古い時代の藍染の染め場の設計についても書かれており、当時どのような形で設計されるのが一般的であったかがわかる内容となっています。 続きを読む

憲法染(けんぼうぞめ)された小紋の布,加賀染(かがぞめ),加賀御国染(おくにぞめ)

兼房染(けんぼうぞめ)とは何か?梅皮を鉄媒染した黒梅染について

兼房染けんぼうぞめとは、黒梅染くろうめぞめのことをいい、加賀染かがぞめ(加賀御国染おくにぞめ)ともいわれていました。

黒梅染とは、紅梅こうばいの樹皮や根をせんじた汁で染めたものやその色の中でも、特に赤み黒ずんだ茶色のものを指していいます。 続きを読む

染色における忍摺り(しのぶずり)・忍文字摺(しのぶもじずり)

染色のはじまりというようなものは、世界中のどの国においても、目の前になる色を持っている植物やその花、木や草の果実、色のある土などを用いて、布やそのほかのものにすりりつけて染めたことから始まったと考えられます。

摺染すりぞめ」とは、草木の花や葉を布の上からたたいて色を染めたり、花や葉の汁をすりりつけて染めることを表します。

露草つゆくさ(つきくさ)」や「鶏頭けいとう(からあい)」や、「燕子花かきつばた」や「はぎ」なども、古くから摺染すりぞめに用いられていたとされます。

「忍(しのぶ)」の葉を用いた「忍摺り」や「山藍やまあい」の葉を使用した摺染すりぞめは、よく知られています。 続きを読む

煤竹色(すすたけいろ)

染色・色合いにおける煤竹色(すすたけいろ)

江戸時代の色名の中で、数多くの色名になっているのが「煤竹すすたけ(すすだけ)」です。

煤竹すすたけ(すすだけ)は、茅葺かやぶき屋根の屋組に使用した竹が、囲炉裏やかまどなどの煙で長い間かけてすすけて、赤味のある黒茶色に染まったものを言います。

その煤竹すすたけ(すすだけ)の色を「煤竹色すすたけいろ(すすだけいろ)」と呼び、衣類などに染められました。
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藍染された木綿糸(先染め)

6種類の基本的な染色の仕方と染料の種類。直接染法、反応染法、建染め染法、発色染法、媒染染法、分散染法について

染色とは、繊維品や革、紙などの製品に染料を用いて色をつけること(染める・着色)を表します。

染色の「染」の字は「水」を表す部首であるサンズイと、「木の枝葉」や「花のついた枝」などを表す「」をから成り立っており、もともとは草木を染料にしていたことが漢字からもわかります。

また、「そめ」は、古くは「しむ」といっており、「何かに他のものが浸透する」「液体に十分浸して浸透される・湿らせる」などを表すように、「染」「泌」「浸」「滲」「湿」などの字が当てられました。

この「しむ」から母音交代語として「そむ→そめ」が出て、「染」の字が当てられたとされます。

現代における染色方法は、基本的に6種類に分けられます。

染料の種類も数多くありますので、本記事で紹介していきます。 続きを読む