お金(小銭・硬貨)がサビると何色になるか?硬貨の色の違いについて


普段の生活のなかでお金として使っている小銭は、私たちの暮らしの中でもっとも身近な金属のひとつです。

1円、5円、10円、50円、100円、500円と6種類の硬貨がありますが、買い物の最中、瞬時にそれをどのように見分けているでしょうか?

特徴を、それぞれ下記に挙げてみます。

1円・・・小さくて非常に軽く、色は銀白色

5円・・・真ん中に穴が開いていて、色は黄色っぽい

10円・・・いくらか重みがあり、色は赤茶色の銅色

50円・・・小さめで真ん中に穴が開いていて、色は銀白色

100円・・・50円玉より大きく、色は銀白色

500円・・・一番硬貨のなかで大きく、縁にギザギザがあり、色は白銅および銅

上記に記してみると、硬貨を瞬時に識別する際には、それぞれの形とともに色の識別が重要な要素になっていることがわかります。

なぜ硬貨の色が違うのか

硬貨の色の違いは、その素材が違うからだということはよくわかると思います。

金属は、一般的に銀白色の金属光沢を持ちますが、たくさんある金属のなかではっきりと色の主張があるのが、なんといっても「金」と「銅」です。

金と銅が、古代から人類と深く関係があったのも、特徴的な色もその重要な要素のひとつでした。

1円玉は、アルミニウムでできていますが、その他の硬貨は、銅に別の金属または非金属元素の1種または2種以上を加えて、銅の優れた特性を生かしつつ改良する目的でつくられた「銅合金」でできています。

銅メダルのように銅だけでも赤桃色のつややかな輝きをもちますが、銅合金でできていると、さらに多彩な色を表現できるのです。

素材によって硬貨の色が変わる

造幣局のホームページには、硬貨がどのような素材でできているのかがわかります。

1円・・・アルミニウム
5円・・・黄銅
10円・・・青銅
50円・・・白銅
100円・・・白銅
500円・・・ニッケル黄銅、白銅及び銅 参照:「現在製造している貨幣」造幣局ホームページ

一円玉以外は、銅が含まれていることでわかるように、合金化による色の変化が楽しめる点では、銅以上にすぐれたものはありません。

お金(小銭・硬貨)がサビると何色?

土を掘ってたら出てきたり、道を歩いてたら落っこちていたというような状態の硬貨を見つけることがあるかもしれません。

もし、それで見つけた硬貨がサビていたとしたら何色でしょうか?

答えは、緑青色ろくしょういろです。

1円玉以外の銅合金でできた小銭がサビれば、すべて緑青色に近づきます。銅が酸化することで、緑青色のサビが生まれるのです。

GoEnDamaScan

Japan 5 yen coin/Scanned by Fg2/Public domain, via Wikimedia Commons,Link

酸化しやすい環境は色々と考えられますが、基本は酸素と水分に触れやすく、湿気の多い環境であったり、また潮風などの塩化物にふれる機会のある環境だったりします。

古代の金工品はもともと何色?

金属を加工してできる工芸品の総称を「金工品きんこうひん」と言いますが、発掘された古代の青銅器も緑青色のサビで覆われているのが普通です。

1000年以上前にできたような青銅器の当初の色を見た人間は、もちろん現在一人も残っていないため、当初どのような色であったのかはわかりません。

青銅の作りは、基本的に銅とスズとの合金でできています。この二つの成分は、どのように配合するかによって色が少しずつ変化していくことで知られています。

銅にスズを加えていくと、赤桃色から少しずつ黄色味が増していき、スズの含有量が10%を超えると黄金色に近くなっていきます。

弥生時代の青銅器の一種である銅鐸どうたくは、本来黄金色だったのではないかと言われているのは、上記の理由です。

桜ヶ丘12号銅鐸

桜ヶ丘12号銅鐸/Saigen Jiro/Public domain, via Wikimedia Commons,Link

ただ、銅鐸の成分もそれぞれ違いがあり、例えばスズの量が少ないためにかなり赤味を帯びたものもあるため、すべてが黄金色だったとは言えません。

つまり、古くから作られた個々の金工品がもっていた本来の色合いとは、それぞれの素材のもつ特徴が反映したものであって、一律には扱いにくいものなのです。

現在でも、緑青のサビの下からオリジナルの色をよみがえられることは、難しいとされていますが、サビの上からでも本来の材質がわかれば、元々の色をある程度想定することが可能になっています。

参考文献::『色彩から歴史を読む


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