投稿者「iroai.jp」のアーカイブ

染色・草木染めにおける浴比(bath ratio)

浴比よくひ(bath ratio)とは、染めるべき布や糸の量と、染液(染浴せんよく)の量の比を表します。

例えば、布100gを染めるために染液(染浴せんよく)の量を5リットル使用すると、浴比よくひは、「1:50」ということになります。

浴比よくひが小さいほど、染料の濃度が高くなるため、工場などの機械染色の場合は、できるだけ浴比よくひを小さくする努力がされています。

ただ、浴比よくひが小さければ小さいほどムラにもなりやすいので注意が必要です。 続きを読む

ファッション・服飾におけるカーディガン(cardigan)の意味と由来について

カーディガン(cardigan)とは、V字形の首元(Vネック)で前明きをボタンで留め、えりがなく、ニット(編み物)でできた長袖の上着を表します。

「前明き形のセーター」といえますが、カーディガンの名前が知られるようになったのは、19世紀のイギリス人の軍人であり、クリミア戦争で活躍した「第7代カーディガン伯爵はくしゃく」であるジェイムズ・ブルーデネル(James Thomas Brudenell,7th Earl of Cardigan)が愛用したことからです。 続きを読む

カットソー(cut and sewn)とは?カット・アンド・ソーンの意味や由来、特徴について

カットソーとは、カット・アンド・ソーン(cut and sewn)を略したもので、英語の「Cut(裁断)」と「Sewn(裁縫)」を合わせた日本独自の和製英語です。

カットソーという名の通り、「編み物生地を切って縫い合わせた服」を表します。 続きを読む

「金よりも価値がある」超高級繊維ビキューナ(Vicuna)の特徴について

「金よりも価値がある繊維」ともいわれるビキューナ(Vicuna)とは、南米のアンデス山脈に生息しているビクーニャ(Vicugna)からとれる「毛」またはそれを用いた織物を表します。

ビクーニャ(Vicugna)とは、ペルー、アルゼンチン、ボリビア、チリ北部、エクアドルなどの標高約3800m以上のアンデス山脈に生息しています。

ラクダ、アルパカ、リャマと近縁のラクダ科の小さな動物で、すべてのラクダ科動物の繊維と比較しても、良質な獣毛繊維が採れます。

ビクーニャ(Vicugna)Vicuña - Chimborazo, Ecuador

ビクーニャ(Vicugna)Vicuña,Dabit100 / David Torres Costales Riobamba, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons,Link

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カシミヤ(cashmere)とは?「繊維の宝石」カシミヤ繊維の特徴について

カシミヤ(cashmere)は「繊維の宝石」とも呼ばれ、長い歴史の中で常に高品質な繊維としての高い地位を維持してきました。

カシミヤと呼ばれるのは、インド北西部の高山地帯のカシミール地方に生息しているカシミヤヤギ(カシミヤ山羊)に由来があります。

カシミヤヤギから取れる優良な毛は、絹(シルク)に似た光沢を持ち、繊維もしっかりしており(強靭きょうじん)、滑りが良いのが特徴的です。 続きを読む