顔料は、科学的に染め付くのではなく、物理的に染めつけることで色が定着します。
顔料は、水に溶けない不溶性のため、膠着剤と呼ばれる顔料を染める対象物に付着されるための助剤が必要になるのです。
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顔料は、科学的に染め付くのではなく、物理的に染めつけることで色が定着します。
顔料は、水に溶けない不溶性のため、膠着剤と呼ばれる顔料を染める対象物に付着されるための助剤が必要になるのです。
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木を燃やして作った木灰は、「もくばい」や「きばい」と読み、古代から人々の生活に活用されてきました。 続きを読む
タペストリーは、模様(文様)に応じて緯糸を下絵にしたがって織り上げた綴織の一種です。
綴織は、織りたい図柄の下絵を、綴機に張った経糸の下にあてがいながら、平織の組織で経糸に地緯糸と絵緯糸を織り込み、図柄を織り表していきます。
タペストリーは、古代ローマ時代から建築や宮殿を飾ったといわれ、中世以後、フランスのフランドルを中心として発達していきました。 続きを読む
冬青(学名 Ilex pedunculosa)は、山梨県より西の本州、四国、九州の山地に生えている常緑樹で、実が美しいことから庭木としても植えられます。
雌雄異株で、6月ごろに小さな白い花が咲き、実は丸く熟すと紅色になります。
冬青という名前の由来は、葉が風にゆれて、ザワザワ音をたてながらそよぐさまからきています。
上布とは、苧麻(からむし)の糸を用いて平織りにした上質な麻布のこといい、もともとは中布、下布に対して上質な苧麻布を表す言葉として使用されていました。
糸が細く、織りあがった布が薄手であればあるほど上質なものとされ、越後上布(えちごじょうふ)や奈良晒(ならざらし)、近江上布(おうみじょうふ)や能登上布(のとじょうふ)、宮古上布(みやこじょうふ)や八重山上布(やえやまじょうふ)などが良く知られています。
上布は、主に夏物の着尺地(大人用の着物1枚を作るのに要する布地)として最高級のものとされ、白生地、紺無地、縞物、絣などがあります。 続きを読む
正倉院裂とは、正倉院宝物として保存されている裂(布きれ)のことです。
正倉院裂には、奈良時代の天平勝宝年間(749年〜757年)に行われた東大寺大仏開眼供養に用いられた裂や聖武天皇(701年〜756年)にゆかりのあった裂などがあります。
その大部分は絹と麻でできた織物で、他には羊毛(ウール)を熱や圧力をかけて縮めた毛氈があります。 続きを読む
タイの現在の正式国名は、タイ王国(ラーチャ・アナチャク・タイ The Kingdom of Thailand)ですが、20世紀初頭までの国名は「シャム」でした。
「シャム」(syama)は、サンスクリット語由来とされますが、他国からのいわば他称に基づくものであったため、1938年に近代国家へと進んでいくなかでタイ族の国民国家として「タイ」に改称されたのです。
日本では「暹羅」と書かれシャムと呼び、14世紀頃から600年~700年ほど続いた国の呼び名でした。 続きを読む
バティック(Batik)とは、蝋を使って防染するろうけつ染め(臈纈染)によって模様が染められた布地の全般を表し、2009年にはインドネシアのバティックがユネスコの無形文化遺産に登録されています。
インドネシアのジャワ島で作られるバティックは有名で、ジャワ更紗とも呼ばれます。
バティック(Batik)という言葉の由来は、インドネシアのジャワ語で「書くこと」を意味する「アンバー(amba)」と「点を打つ」を意味する「ティティック(titik)」を組み合わせたもので、「点を描くこと」を意味していました。
福木(Garcinia subelliptica)は、琉球紅型(びんがた)に使用される沖縄で有名な染料植物の一つです。
フクギの属名(Garcinia)は、フランスの植物学者ガルサン(Laurence Garcin)の名前に由来しています。
日本においては、奄美大島や沖縄、八重山諸島などに分布し、同属の植物も世界中の熱帯や亜熱帯地方に分布しています。
福木の木は硬く、虫害の影響を受けにくいため、建築材に使用されてきました。
また、台風や潮風、火災、干ばつなどの厳しい環境に耐えうる強さを持っているので、沖縄では古くから防風・火が燃え移らないようにする防火を兼ねた生垣や、防潮林などとして道路や沿岸に植えられてきました。
5月〜6月ごろ黄色の花を小さく咲かせ、果実は食用にはなりませんが、球体で直径3センチくらいの大きさで、熟すと黄褐色になり、中に3、4個の種子ができます。
樒(学名:Illicium anisatum)は、マツブサ科シキミ属に分類される常緑の小高木で、高さは一般的に2m〜5mほどに成長しますが、大きいもので10m程度にもなります。
葉は厚く、ツヤがあり、春になると(3月~5月頃)淡黄白色の花を咲かせます。
樒の葉は日持ちし、長い間、枯れずに力強く生きる姿をみせてくれます。