中国からの影響を受け、日本において金銭の形をそのまま模様化(文様化)され、金銭文としてデザインに用いられてきました。 続きを読む
「デザイン」カテゴリーアーカイブ

デザインにおける桐竹鳳凰文(きりたけほうおうもん)
桐竹鳳凰文は、有職文様の一つで、洲浜に生い立つ桐と竹に飛翔する鳳凰がデザインされた模様(文様)です。
有職文様とは、平安時代以降の公家社会において装束や調度、輿車、建築などに用いられた伝統的な模様(文様)です。
鳳凰(Chinese phoenix)は、中国統治した五帝の最初の聖帝とされる黄帝が、南苑で祭りをしたときに現れたとされる幻獣です。 続きを読む

布の切継ぎ(きりつぎ)・裂仕立・縫合せ、寄裂文様について
色や柄の異なる二種類以上の裂を接ぎ合わせて一枚の衣服を仕上げる手法を「切継ぎ」や「裂仕立」、「縫合せ」などといいます。
布の接ぎ合わせ方には、布目を合わせて細かく返し針で縫っていく方法や、つなぎ合わせる部分に別の布を細かく挟んでパイピングのようにする方法などがあります。
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金彩(きんだみ)とは?金彩の技法や加工技術、金属材料の種類や使用する糊料、道具について

更紗(さらさ)とは?基本的な染色方法と装飾加工。インド更紗における主な植物染料について
更紗とは、16世紀以降、ポルトガルやオランダ、イギリスなどのいわゆる南蛮船が運んできた、インドや東南アジアの模様染めされた布を指して呼ばれたものです。
更紗といえば、木綿に東南アジアやインド的な模様を細かく模様染めされた布を指していることが多いです。 続きを読む
デザインにおける寓意文(ぐういもん)
寓意という言葉は、「ある意味を直接には表さず、別の物事に託してほのめかすこと」を意味します。
デザインにおいても、あるデザインを描くことで別の意味をほのめかすこと(寓意文)が世界中でおこなわれてきました。 続きを読む

名物裂(めいぶつぎれ)とは?名物裂の種類や特徴(金襴、緞子、間道、錦、繻珍、風通、金羅、金紗、印金、天鵞絨、モール、更紗)
特色ある染織品を、「名物裂」と呼ぶことがあります。
名物裂と名付けられ、尊重されるようになる織物との関係が深いのが「茶の湯」です。 続きを読む
デザインにおける金嚢文(きんのうもん)
金銭や財宝を入れる袋で、現代でいうお財布のような役割を果たしていたものを「金嚢(きんのう)」と呼んでいました。
お金だけでなく、香料やお守りなど、大切なものを入れておく袋としても用いられていた金嚢は、模様(文様)としても活用されてきました。 続きを読む

名物裂のひとつである清水裂(きよみずぎれ)
名物裂のひとつに、「清水裂」と呼ばれるものがあります。
名物裂とは、鎌倉時代から江戸時代初期にかけて主に中国やインド、ベルシャや東南アジアから渡来した絹織物の呼び名のひとつです。
名物を包む裂として、「名物裂」という名前で、後世に染織文化が伝わったのは、茶の湯による功績といえます。
関連記事:名物裂(めいぶつぎれ)とは?名物裂の種類や特徴(金襴、緞子、間道、錦、繻珍、風通、金羅、金紗、印金、天鵞絨、モール、更紗)
名物裂のひとつである清水裂(きよみずぎれ)
清水裂は、元禄4年(1691年)に撤去された京都の清水寺本尊帳に使用されていた裂と伝えられています。
清水裂には、繻子織りされた地が濃色に藍で染められ、梅と鶯が写実的に表現されています。
『古錦綺譜』には、「清水寺本尊外帳ノ切ナリト云」と書かれ、「地色濃アイミル茶、紋梅の立木ニ鶯也、ヨリ金入ル、地色茶モ有リ」とあります。
名物裂は、金襴の部類に入りますが、東京国立博物館に所蔵されているものや、前田家伝来の裂にも金糸は使用されていません。

名物裂清水裂,東京国立博物館所蔵

小紋(こもん)とは?小紋の歴史や江戸小紋の制作工程について
江戸小紋という言葉を聞いたことがある方もいるかと思いますが、そもそも小紋とはどのような意味でしょうか。
紋という言葉は、単一または反復文様を表し、一般的には秩序立って乱れがなく、きちんと並んでいる様を表す模様(文様)を意味します。 続きを読む