投稿者「iroai.jp」のアーカイブ

安心感と信頼性がブランド価値の土台にある

企業は顧客にブランドを認知してもらい、商品やサービスを購入してもらうためにブランド価値を高める努力をしています。

ブランド価値を高める活動全般がブランディングですが、さまざまな企業がある中で自社の商品やサービスを選んでもらうためには、競合他社との差別化が必要になります。

自社が特徴やコンセプトを明確にし、ネーミング、ロゴ、パッケージ、キャッチフレーズなどにより自社がどのようなブランドであるかを伝えていくのです。

ブランド価値をどのように向上させていくのか、その手段や施策は数知れずですが、ただ単に知名度があげていけば良いという単純な話ではありません。

知名度が高ければ、購買につながる可能性は確かに高くなりますが、繰り返し商品やサービスを顧客に購入してもらうためには、ブランドのファンになってもらうことが大事なのです。 続きを読む

兼房染(けんぼうぞめ)とは何か?

兼房染けんぼうぞめとは、黒梅染くろうめぞめのことをいい、加賀染かがぞめ(加賀御国染おくにぞめ)ともいわれていました。

黒梅染とは、紅梅こうばいの樹皮や根をせんじた汁で染めたものやその色の中でも、特に赤み黒ずんだ茶色のものを指していいます。 続きを読む

藍染された木綿糸(先染め)

染色・藍染におけるウォード(Woad)。細葉大青(ほそばたいせい)を使用した藍染について

大青たいせい(漢名:大藍・菘藍)は、アブラナ科に属し、中国が原産地とされ、享保きょうほう年間(1716年〜1735年)に日本に渡来したとされます。

ヨーロッパからシベリアのバイカル湖付近にまで分布するといわれるアブラナ科の越年草である細葉大青ほそばたいせい(学名:Isatis tinctoria)は、英名ではWoad(ウォード)と言われます。

同じ藍の色素を持つ植物でも、蓼藍たであいやインド藍や琉球藍りゅうきゅうあいなどとは品種が違い、ウォードはアブラナ(菜種菜なたねな)によく似た大きな草です。 続きを読む

三代目大谷鬼次(二代目中村仲蔵)の江戸兵衛、寛政六年五月、江戸河原崎座上演『恋女房染分手綱』

浮世絵(うきよえ)に使用された主要な絵具。錦絵(にしきえ)、紅絵(べにえ)に使用された有機絵具と無機絵具

浮世絵うきよえとは、江戸時代初期に成立した絵画のジャンルのひとつで、暮らしや風俗、その時の流行などが反映された絵の総称を表します。

さまざまな色で表現された浮世絵うきよえですが、実際にどのような絵具えのぐが使用されていたのでしょうか。 続きを読む

蚕(かいこ)の繭(まゆ),絹糸(シルク糸)の原料

野蚕シルクの種類と特徴、家蚕シルクとの違いについて

シルクの素材を扱う上で、「家蚕かさん」、「野蚕やさん」という言葉に出会います。

野生であったものを人工的に繁殖させたり、品種改良しながら飼育されたが「家蚕かさん」と呼ばれます。

野生に生息していたり、野生に近い状態のマユをつくる昆虫類を「野生絹糸虫やせいけんしちゅう」と総称し、その中で特に実用的なマユをつくる品種を「野蚕やさん」と呼んでいます。 続きを読む

青く染められた葛布 岡村吉右衛門(著)『庶民の染織』

染色・藍染めにおけるインディゴピュア(ピュアインディゴ)indigo pure

インディゴピュア(ピュアインディゴ)は、人工的に作られた人造藍の名称です。

天然の藍染めの主成分であるインディゴ(indigo)の構造が、ドイツの化学者であるアドルフ・フォン・バイヤー(Johann Friedrich Wilhelm Adolf von Baeyer,1835年〜1917年)によって1883年に研究の末、合成されました。

藍の植物から色素成分を採取すると、かなりの不純物が含有しており、インディゴの他にも赤色の色素であるインジルビンやインジゴブラウンと称する茶色の色素も少量含まれています。

一方、化学的に合成されたものは、ほとんど純粋なインディゴであるため、インディゴピュア(インジゴピュア)という名称が付けられました。 続きを読む

蓼藍(タデアイ)

草木染め・植物染色の薬用効果と抗菌作用。祈念と薬用効果を求めて、薬草を使った染色が古代に始まる

人類は、古くから自然の植物から色を獲得して、自ら身にまとう布に対して染色をおこなってきました。

古代の人々が、まずは目の前にある、色のついた土や植物から色を獲得してきたというのは容易に想像ができます。

ただ、古代に始まった染色は色をつけるためだけのものではありませんでした。

もともとは、自分の身を守るための薬用効果を求めてはじまったとされているのです。 続きを読む