化粧の原型は、顔や身体への彩色と言われています。
体に色を塗っているアフリカの部族を映像で見たことがある人もいると思いますが、古くは部族や階級間の差別化や、色がもたらす呪術的な目的のために彩色が行われていたと考えられているのです。
Rod Waddington from Kergunyah, Australia, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons,Link
蚊帳は、蚊屋とも表記し、夏に蚊を防ぐために麻や木綿で作った寝床を覆うものです。
蚊帳は、古くは『日本書紀』(720年)や平安時代にまとめられた三代格式の一つである『延喜式』にその名があり、中世にはかなり使われていたようです。
江戸時代後期には、ほぼ現在でいうところの蚊帳の形となりました。
蚊帳に使用される材料は、本麻のみ・平麻(麻と木綿)・木綿のみが多く用いられてきました。
蚊帳の染色には、藍で染められた水色、柿渋で染められた茶色、色は黄緑色系統の色である萌黄、苅安(刈安)と藍染を併用した緑などの色が染められていました。
竹や針金などを骨組みにして、子供用の小さな蚊帳である母衣蚊帳も作られました。
紋というと、基本的に「家紋」を表し、代々その家に伝わる家の印として、家系や個人を識別し、その地位を表すために使われてきました。
紋には、正式の紋と略式の紋があり、略式の紋は正式の紋の一部であったり、全く別の簡単な図柄を使うこともあります。
紋はもともと武家の男子に用いられていましたが、江戸時代中期以降に、武家の女子にも使い始められ、彼女たちの小袖の背中と両袖に1つずつ染め抜かれるようになりました。 続きを読む
「わび茶」、「侘び寂び」などという言葉がありますが、侘(わび)という言葉はどのような意味なのでしょうか?
芳賀幸四郎(著)『わび茶の研究』では、「侘」の美意識が形成された背景を、古代の歌論にさかのぼって詳しく論じています。
わび(侘)の美意識は、大きく二段階に分けて考えられ、「幽玄」という概念も、侘を理解する上では重要なキーワードとなっています。 続きを読む
江戸っ子という言葉が、文献にみえはじめるのは、18世紀後半の明和年間ごろ(1764年〜1771年)とされます。 続きを読む
働くということにおいては、人と人のやりとりがまったく生じないというのは、ほとんどの場合でありません。
組織で働くということ、どうすれば人と人とがスムーズにやりとりできるのかなど、今も昔も変わらず話題になることです。
チームとしてうまく機能するための一つのポイントとして、皆の考えの方向性が同じ向きを向いている点が挙げれられます。 続きを読む
上方という言葉は、戦国時代頃には、九州方面から京都周辺を指す言葉だったようですが、江戸時代にはもっぱら江戸に対して「文化圏としての近畿圏(京都・大阪・奈良など)」を指すものとなります。
江戸と大阪、京都は当時から他の地域に比べると発展し、人が集まっていたため「三都」とも言われ、「上方」という言葉は大阪と京都の総称となっていました。 続きを読む
染色に使用する道具に、張木と伸子があります。
共に使用する生地の巾に合ったものか、少し大きめのものを選びます。 続きを読む