繊維の太さを表すためのに用いられる単位に、デニール(denier)、テックス(tex)、番手(ばんて)があります。 続きを読む
リップル加工(ripple finish)とは?シルケット加工とマーセリゼーション(mercerization)について
綿繊維は、苛性ソーダで処理すると収縮(縮む)する性質があります。
そこまで厚みのない平織りの綿織物に、強アルカリの苛性ソーダ(水酸化ナトリウム溶液)を含んだ糊をプリントしたり、先に樹脂等で防染しておいてから苛性ソーダに浸けるかすると、苛性ソーダがついた部分が収縮して、その他の部分も自然な縮み方をします。 続きを読む
糊置きに使用する型ベラの種類
型紙を使用した捺染で糊を置くために使用するヘラ(型ベラ)には、いくつか種類があります。
ヘラの種類としては駒ベラと出刃ベラ(横べら)、竹ベラやゴムベラなどあります。
駒ベラは、桜や檜の板で作られ、横長の四角形で主に関西方面で一般的に型置きに使用されてきました。
出刃ベラ(横べら)は、檜で作られ、出刃包丁の形をしており、関東で主に使われてきました。
ゴムベラは檜の板に厚さ3ミリ程度の合成ゴムをつけたもので、紗張り型の場合に主に使用されていました。
綿・麻以外の植物繊維。カポック、パイナップル繊維、ヤシ繊維、芭蕉繊維。
植物繊維といえば、綿と麻に代表されますが、その他にも実用的に繊維として使用されている植物があります。 続きを読む

大島紬(おおしまつむぎ)とは?大島紬の特徴と歴史について
大島紬とは、平織りされた絹織物で、紬という名前が付いているように、もともとは手紡ぎされた絹糸が使用されていました。
また、車輪梅で染色し、泥の鉄分で媒染することで絹糸が染められます。
きわめて細かな絣模様が表現される点も、大島紬がその名を知らしめる理由となっていました。 続きを読む

南部紫根染(なんぶしこんぞめ)とは?
四季のうつろい、地理的、歴史的、文化的背景などさまざまな影響を受け、日本の伝統色とされている色の名前は、非常に多くの種類があります。
数々の色の中でも、藍色、紅色、紫色の3つの色は歴史や色の豊富さなど、日本人にとってとりわけ関わりが深く、日本を代表する色であったといえます。 続きを読む

江戸紫(えどむらさき)と京紫(きょうむらさき)
紫染は主に京都で行われていましたが、徳川吉宗(1684~1751)の奨励なども相まって、紫草の栽培や染色が江戸でも行われるようになったといわれています。
江戸時代くらいから紫根染がおよそ東西の二つに分けられ、京都の「京紫」に対して、江戸で行われた紫染は「江戸紫」と呼ばれました。 続きを読む
紅花と藍の重ね染め
藍で下染めしてから(藍下)紅花で染め重ねることによって、古くから紫色が染められていました。
平安時代には、藍と紅の二種の藍(染料)で染めた色が「二藍」という色名で表現されていました。
紅花と藍の重ね染め
藍染で浅葱色に染めてから、紅花、もしくは蘇芳で染め重ねた色合いを紅藤色と言います。
紅藤色は、その名の通り紅色がかった藤色で、赤みの薄い紫色に用いられます。
江戸時代の『諸色手染草』(1772年)に「紅ふじ 下地をうすあさぎ(浅葱)に染。すわう(蘇芳)うすくしてめうばん(明礬)少し入二へん染。とめにむしやしやきのあく(灰汁)にて染てよし。但し本紅を遣ふ時は右のごとく下染の上に紅染のごとく染てよし」というようにあります。
『染物屋覚書』(1803年頃)には、「紅ふじは白ご(呉)引。随分濃すわう(蘇芳)へかね(鉄)少しくわへ引。早立あく留め。本紅ふじはすわう(蘇芳)の二番を早付。濃すわう(蘇芳)一度引。かわかざる内に濃あく(灰汁)にて留め。直にかね(鉄)にてくるべし。色かげんはかねぐりの時見合可申候」とあります。
「あく(灰汁)」とあるのは、柃や椿などのアルミ成分の多い灰汁を使用しているものと考えられます。
染色におけるハーブ。染料に使用できるハーブの種類や歴史について
ハーブとは、主に熱帯地方に産し、葉や茎、花などが人々の生活に役立つ、香りのある植物の総称です。
料理やお茶、薬や香りなどに使用され、染色においてもハーブが活用されてきました。 続きを読む
絵羽(えば)、仮絵羽(かりえば)、絵羽縫い(えばぬい)とは?
絵羽とは、着物や羽織などを仕立てたときに、模様が背中、脇、衽(身頃と襟の間に縫い付けられている部位)、袖付け、衿などの縫い合わせの部分で模様がつながるように染めたものをいいます。 続きを読む