繊維や糸の太さを表す単位、デニール、テックス、番手とは?フィラメント(長繊維)とステープル(短繊維)の違いについて


繊維の太さを表すためのに用いられる単位に、デニール(denier)、テックス(tex)、番手(ばんて)があります。

デニール(denier)

繊維や糸の太さ、すなわち繊度せんどを表す単位として、デニールが用いられます。

デニールは、長さ9000メートルで、1グラムのときを1デニールといい、繊維の場合には「d」または「den」で、糸の場合は「D」で表します。

デニールは、その数字が大きいほど太くなっていきます。

テックス(tex)

繊維や糸の太さを示す単位は、種類が多く、複雑であったため、これを簡単にするためにISO(国際標準化機構)が1956年に定めた表示方がテックスです。

長さ1000mで、1gを1テックスといいます。テックスもデニールと同様に数字が大きいほど太くなります。

番手(ばんて)

紡績ぼうせきされた糸の太さは、一定の重さに対する糸の長さで表記されています。

番手ばんてという単位で(表記は「S」)、繊維の種類によって綿番手、麻番手、毛番手があります。

化学繊維の紡績糸では、綿番手が使われています。

綿番手は、重さ1ポンド(453.6g)で、長さ840ヤード(768.1m)の糸を1番手と呼び、長さが2倍のものを2番手、3倍のものを3番手とし、数が大きくなるほど糸も細くなってきます。

麻番手は、1ポンドで300ヤード(274.3m)ある糸を1番手と呼び、毛番手では、1000gで1000mある糸を1番手と呼びます。

太番手、細番手(ふとばんて、ほそばんて)

番手は、糸の太さによって太番手ふとばんて細番手ほそばんてなどと言います。

一般的には、太番手では綿糸で20番手以下、麻番手では40番手以下、毛番手では36番手以下の糸のことを表します。

細番手は綿糸で60番手以上、麻番手では100番手以上、毛番手では72番手以上の糸のことを表します。

毛編糸の場合は、極太、並太、合細、中細、極細などと区別もされています。

フィラメント(長繊維)とステープル(短繊維)

繊維について、デニールやテックス、番手よりもさらに細かい視点で見てみると、フィラメント(長繊維)と、ステープル(短繊維)に分けられます。

この区別で分けてみると、天然繊維では、シルクはフィラメントで、綿、麻、毛はステープルになります。

化学繊維では、フィラメントとステープルの両方をつくることができます。

フィラメントは、一本の太い糸でできているモノフィラメントと、多数の繊維でできているマルチフィラメントがあります。

テニスをやっている人は、聞いたことがあるかと思いますが、ラケットのガットの部分は、ナイロン系のものですと、モノフィラメントかマルチフィラメントに大別されています。


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