「色合い」カテゴリーアーカイブ

大島紬(おおしまつむぎ)

染色・草木染めにおける車輪梅(しゃりんばい)と泥染(どろぞめ)

車輪梅しゃりんばいは、日本においては九州南部に自生しているものが多く、特に奄美大島ではテーチキ、テカチキと呼ばれ、大島紬おおしまつむぎにおける染料植物として有名です。

車輪梅しゃりんばいは、2〜4mほどのバラ科の常緑樹で、名前の由来は、葉っぱが枝先に車輪状に付き、4月から5月ごろにウメに似た白色の花がウメにが、円すい状に集まって開花しすることから命名されました。

ツバキ科モッコク属に分類される木斛モッコクの葉っぱに似ているところから、ハマモッコクとも呼ばれたりします。

樹皮や樹木、根っこから作られた染料が、大島紬おおしまつむぎの泥染どろぞめに使われることで知られている車輪梅しゃりんばいについて紹介します。 続きを読む →

井桁絣(いげたがすり),型染と併用した経緯絣

日本における染色と色彩の歴史。日本の伝統色や色名について

四季のうつろい、地理的、歴史的、文化的背景などさまざまな影響を受け、日本の伝統色とされている色の名前は、非常に多くの種類があります。

数々の色の中でも、藍色、紅色、紫色の3つの色は活用されてきた歴史や色の豊富さなどをみると、日本人にとってとりわけ関わりの深かった色とも言えます。

古来、日本人は、色彩や色の表現について特別な感情や独自の感性を持っていたとされます。

古代の人々は、草木にも霊があると考え、草木の霊は特に「木霊こだま」と呼ばれ、一番身近に存在する「和霊にぎたま」としてとらえていたとも言われています。 続きを読む →

支子(梔子)で染めた色合いの一例

染色・草木染めにおける支子(くちなし)・梔子。支子の染色方法や薬用効果について

支子くちなし(学名 Gardenia jasminoides)は、あかね科クチナシ属の常緑の低木で、現在は支子くちなしではなく、梔子くちなしの字を当てる場合が多いです。

「支子くちなし」という文字は『日本書紀』の天武10年(681年)の条に初見されていることから、古くから人々に知られていたと考えられ、実際に支子くちなしの果実が染色や薬用に使用されてきました。

本記事では、以下、支子くちなしと表記します。

支子くちなしは、庭園の樹木として植えられ、葉は2枚の葉がつく対生たいせい、もしくは3枚の葉が輪生りんせいします。

6月〜7月頃に葉腋ようえき(葉の付け根)から花柄を出し、白い六片に裂けた筒状花とうじょうかをつけ、2〜3日で黄色く変色しますが、良い香りがします。

支子(梔子),Cape Jasmine (Gardenia jasminoides)

支子(梔子),Gardenia jasminoides,Mokkie, CC BY-SA 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons,Link

果実は、頂部に咢片がくへんが残り、熟すと黄赤きあか色になります。
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綿織物

なぜ色が見えるのか?人が色を認識する仕組み、色光や蛍光、加法混色と減法混色について

私たちが色を感じられるのは、私たちの目に色を見分ける仕組みがあるためです。

人間の色彩感覚は、光が眼の網膜もうまくに達して視細胞しさいぼうを刺激して、その刺激が視神経ししんけいから大脳だいのうの視覚中枢しかくちゅうすうに伝えられることによって引き起こされます。

つまり、光自体に色はなく、人間の目と脳の働きによって色合いを感じられるのです。 続きを読む →

デザイン・染色におけるザクロ(柘榴)。ザクロの歴史について

ザクロPomegranate(学名Punica granatum)は、インド北部からイラン、アフガニスタン、パキスタンなどのレバント(東部地中海沿岸地方)あたりを原産地とする説があり、有史以前から栽培されていたとも考えられています。

生のまま果実が食用として愛好されたり、未熟な果実の果皮は赤い染料の原料となり、モロッコでは革を鞣なめして赤く染めるために使用されてきました。

ザクロの主成分はアルカロイドのペレチエリンで薬用としても古くから活用され、幹や枝、根っこの皮を使い、条虫じょうちゅう駆除薬として服用されます。

果実の皮は、下痢や下血げけつ(お尻から血が出る)に効果があるとされます。

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紅板締め,竹梅文,紅花染め

染色・草木染めにおける紅花(べにばな)。薬用効果や歴史について

紅花べにばな(学名:Carthamus tinctorius)は、キク科ベニバナ属で花弁かべんを植物染料にします。

秋に種をまいて、冬を越して春になってから開花、結実してから枯れる越年草えつねんそう(二年草)として生育したり、寒い地域では一年草として春早い時期に種をまく場合もあります。

紅色の染料としての用途のみならず、食用油の原料としても栽培されています。

紅花の赤い色素は「カルタミン」といい、1930年にその分子構造が報告されています。

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蓼藍(タデアイ)

正藍冷染(しょうあいひやしぞめ)とは。正藍冷染の染色技法について

宮城県栗原郡栗駒町に伝わる「正藍冷染しょうあいひやしぞめ(しょうあいれいせん)」という技法は、どの地方においても見られない特徴的な藍染です。

一般的に行われている藍染は、藍甕あいがめのなかに、アルカリ分の木灰の上澄み液である灰汁あくを入れ、蓼藍たであいの葉を発酵させて作った原料の蒅すくもと小麦の外皮を煮出した糖分などを混ぜ、人為的に加温して発酵させます。

一方、「正藍冷染しょうあいひやしぞめ」と呼ばれるものは、人工的な加温を行わず、気温が上昇する夏の時期のみ、大きな木製の桶おけを使って藍の蒅すくもを発酵させて藍染をするものです。
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梅染め、アルミ媒染の色合い

染色・草木染めにおける梅(うめ)。梅の染色方法や薬用効果について

日本に梅が伝わったのは、弥生時代から飛鳥時代ごろとされ、中国から薬用の烏梅うばいとして伝来したと言われます。

烏梅うばい(燻梅ふすべうめ)とは、実が青い状態の梅を釜戸かまどの煙で黒く燻いぶして薫製くんせいにし、乾燥させたもので、煎せんじて風邪薬や胃腸薬として用いたり、止血や切り傷の手当てにも使用されてきました。

梅は、薬用、食用、観賞用、そして染色用と多様な用途のある有用な植物として渡来し、栽培されるようになったと考えられます。 続きを読む →

紫根(しこん)で染められた伝統的な紫色。深紫・深紫・中紫・紫・黒紫・深滅紫・中滅紫について

飛鳥時代(592年〜710年)、奈良時代(710年〜794年)、平安時代(794年〜1185年)の色彩の代表的なものに紫色があります。

紫色は平安時代の貴族文化を象徴する色彩とされていたらしく、単に「いろ」といえば、紫色を表現するほどだったとされます。
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豆汁(ごじる),呉汁(ごじる)

染色・草木染めにおける豆汁(ごじる)の効用。豆汁(呉汁)の作り方について

染色・草木染めにおいて、大豆をすりづぶして作った豆汁ごじる(呉汁ごじる)が使用されてきました。

豆汁ごじるの成分は、主に大豆タンパク(グリシニンglycinin)とデンプン、脂肪の混合物となります。

絵具や顔料を定着させるために、豆汁ごじるの大豆タンパクが役割を果たします。

卵白らんぱくや牛乳なども、豆汁ごじると同じようにタンパク質による接着剤、凝固剤としての役割をします。 続きを読む →