投稿者「iroai.jp」のアーカイブ

デザインにおける永楽銭(えいらくせん)

中国、明代の第3代皇帝である永楽帝えいらくていが在位していた期間である永楽えいらく年間(1403年〜1424年)に鋳造ちゅうぞうされたはじめた銅製銭貨である永楽通宝えいらくつうほうは、日本では室町時代に日明貿易や倭寇わこう(朝鮮および中国大陸沿岸に出没した海賊)によって大量に輸入され、江戸時代初期まで一般通貨として流通していました。

永楽通宝えいらくつうほうは、「永楽銭えいらくせん」や「永銭えいせん」などと呼ばれていました。

寛永13年(1636年)、徳川幕府は寛永通宝かんえいつうほう(日本の江戸時代を通じて広く流通した銭貨で幕末まで作られた)を鋳造ちゅうぞうしはじめ、寛文年間以降全国的に流通し始めると、それまで流通していた永楽通宝えいらくつうほう永楽銭えいらくせん)や渡来銭などの旧銭は次第に駆逐されていきました。 続きを読む

染色・型染めにおける防染糊(ぼうせんのり)の作り方

染色、とりわけ型染めにおいて必要不可欠なのが、防染糊ぼうせんのりです。

天気や気温、湿度などを踏まえた上で、自分自身に適したのりを作るのがポイントで、防染糊ぼうせんのりをどのように調節して作るかは、のちののり置きや染色に影響する大切な仕事です。

のり置き(型付け)に使う防染糊ぼうせんのりを、型糊かたのりといいます。

防染糊ぼうせんのり型糊かたのり)は、染料店やネットでも販売しており、粘りを調節すればすぐに使用できますが、原料から防染糊ぼうせんのり型糊かたのり)を自作することも可能です。 続きを読む

デザインにおける臼の目小紋(うすめのこもん)

臼の目小紋(うすめのこもん)とは、型染めにおける小紋こもんの文様(模様)の一つで、うすの目状に小さい点を連ねたデザインで、臼同士が重なり合っているようなパターンがよく用いられました。

江戸時代末期の天保てんぽう(1830年〜1844年)ごろに流行し、羽織と男子の衣服に用いられました。

地色は、黒や黒茶、茶色などで、小紋こもんは白、鼠色ねずみいろ、浅黄、淡茶などで表現されました。

地色は濃色に染められ、小紋こもん部分の色は薄色に染められることが多かったようです。 続きを読む

染色・草木染めにおいて、ウール(羊毛)のフェルト化を防ぐ方法

羊毛(ウール)を染色した際に素材がフェルト化して硬くなってしまうと、風合いが大きく変わってしまったり、糸を染めた場合は糸同士がくっついたりして、使い物にならなくなってしまいます。

羊毛(ウール)のフェルト化は、水分、高温と圧力、薬品などが作用することで起こる可能性があるため、それらの要素に注意して染色を行う必要があります。 続きを読む

八重鬼菊唐草文『江戸・明治藍の手染め』愛知県郷土資料刊行会

沖縄の藍型(えーがた)。藍型の種類や技法について

沖縄で行われていた藍染は、タデ藍ではなく、琉球藍りゅうきゅうあいが原料に使用されてきました。

藍染の染色技法としては、型紙を用いて模様を表現する型染めが盛んにおこなわれ、沖縄では藍型えいがた(えーがた)と呼ばれていました。

藍型えいがた(えーがた)の技法は、紅型びんがたとほとんど同じで、広い意味では紅型びんがた藍型えいがたも含まれますが、一般的には区別されます。 続きを読む

位袍(いほう)とは?

位袍いほうとは、位階いかいによって定められた色のほうを表します。

天皇は、儀式用に着用した黄櫨染こうろぜん(赤みの暗い黄褐色)や平常用としての麴塵きくじん(くすんだ黄緑色)、皇太子は黄丹おうに(赤味を帯びたオレンジ色)を着用したとされます。

臣下しんか(君主に仕える者)は三位以上が紫色、四位が深緋こきあけ(紫みの暗い赤色)、五位が浅緋あさあけ(わずかに黄味のある薄い緋色ひいろ、六位〜七位が緑、八位以下がはなだ(薄い藍色)であったようです。

10世紀ごろから、四位以上は黒、五位が蘇芳すおう、六位がはなだとなりました。