織物には基本とされる構造があり、平織り、綾織り、朱子織は、三原組織と呼ばれています。
綾織物(twill fabric)は、「斜文組織の織物」で、経糸と緯糸が交差する組織点を斜めに連続させたもので、布面には斜めに走る線が現れます。
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洋服(ようふく)とは、「西洋服」の略で、西洋風の衣服のことを表します。
日本人女性の服装に洋服(西洋服)が採り入れられたのは、明治19年(1886年)に宮中(天皇の居所)で働く女官の服制に洋服が採りされたことや、国賓や外国の外交官を接待し、「外国との社交場」として使用された鹿鳴館(1883年に欧化政策の一環として建設された西洋館)に出入りしていた上流女性が着用した洋服に始まるとされます。
ただ、洋服が着用されはじめた当時はまだごく一部の人々に限られ、一般女性はこれまで通り着物の和服姿でした。
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有松絞りは、鳴海絞りとも呼ばれます。
有松と鳴海は、ともに旧東海道五十三次の宿場町ですが、有松で絞り加工されたものが、賑やかな隣町の鳴海で盛んに販売されたため、鳴海絞りの名で全国的に有名になったのです。
このことは、安藤広重の「東海道五十三次・鳴海の宿」の江戸浮世絵の中にもみることができます。
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羽二重は、新潟や富山、石川、福井や福島などで生産され、地理的な共通点としては北陸地方という点があります。
羽二重という織物は、製織工程において密に並べた経糸に、湿り気を与えた緯糸を打ち込む必要があるため、空気中の湿度を必要とし、夏は多湿で冬も雪が降る期間が長く、湿度の高い北陸地方が生産に適していました。
羽二重といえば、重めのものは染帯地や黒紋付地などで、軽めのものは胴裏やスカーフ用などに使用されます。 続きを読む
麻の葉文(あさのはもん)は、正六角形を基調とした幾何学文様(模様)で、図柄が大麻(たいま)の葉に似ていることから、この名前があります。 続きを読む
藍は、古くから世界各地で使用され、人々に一番愛されてきたともいえる植物染料です。
日本において、藍染された色は一番薄い藍白から、一番濃い留紺まで、「藍四十八色」と呼ばれるほど多くの色味があり、それぞれ名前がつけられていました。
それぞれの藍色に名前をつけて区別をしようと思えるほど、藍色を見る目を昔の人々が持っていたともいえます。
藍色のなかで、平安時代からみられる浅葱色という色名があります。 続きを読む
日本では室町時代頃から茶の湯が行われ、茶人達は海外から舶来した珍しい裂を競って入手しようとしていました。
朝鮮や中国、ポルトガルやオランダなどの船によって、インドや東南アジア、ヨーロッパなど、様々な国から珍しい織物が運ばれ、とりわけ縞柄の織物が人々の間で人気を博しました。
縞織物は基本的に、縦縞(竪縞)、横縞、格子縞の3種類のうちのどれかに当てはまります。
用いられている色の素材や糸の太細、緻密さ、配色、縞の幅の広狭、金銀糸の使用、紋織の併用など、ありとあらゆるの縞織物が存在します。
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人類にとって、繊維の中でも麻(あさ)との関わりが最も古くからあると言われます。
紀元前約1万年前の新石器時代の遺跡から、麻織物が出土しています。
また、紀元前の古代エジプトのミイラは、麻の布で包んでありました。
繊維用語としての麻は、亜麻、大麻(たいま)、ラミー(ramie)、ジュート(jute)、マニラ麻などの総称を表します。
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浴衣という言葉は、語源的には湯帷子に由来しています。 続きを読む
世界中で、チョウ(蝶)の形を図案化した胡蝶(蝴蝶)模様(文様)が使用されてきました。 続きを読む