投稿者「iroai.jp」のアーカイブ

蚕(かいこ)の繭(まゆ)。絹糸(シルク糸)の原料

日本における絹(シルク)の歴史。中国からシルクロードを通じて世界へ

絹(シルク)の起源は、紀元前2650年前、古代中国の神話伝説時代の8人の帝王の一人で黄帝こうていの妃である、西稜せいりょうまゆから糸をとり出すことを考え、貴人などのそばに仕える女性たちに養蚕ようさんと製糸の技術を教えたことから始まったとされています。

殷代安陽期いんだいあんようき(紀元前1200〜1050年)に出土した甲骨こうこつ文字の中に「蚕」「桑」「絹」「糸」に関する文字が見られることから、遅くとも殷王朝いんおうちょう時代の中国では、(紀元前1600年頃〜紀元前1046年まで続いた中国最古の王朝)すでに養蚕ようさんが行われていたと考えられているのです。 続きを読む

墨流し(すみながし)とは?和紙や布を墨汁(ぼくじゅう)で染める墨流しの技法や歴史について

墨汁ぼくじゅうを水面に浮かべ、波紋状はもんじょうの模様を作り、水面に和紙や布つけて模様を染めることを「墨流し(すみながし)」といいます。

福井県武生たけふ市に伝わる「越前墨流し(えちぜんすみながし)」は、800年の歴史があります。 続きを読む

ざざんざ織

ざざんざ織(颯々織)とは?ざざんざ織の特徴と技法について

静岡県の浜松市周辺は、「遠州織物えんしゅうおりもの」の名前で広く知られ、昔から織物業が盛んでした。

機屋はたやの家系を持ち、民藝運動家であった静岡県浜松市の平松実ひらまつみのるが、遠州織物の伝統技術を基盤に、新しい創造性を加えて作り出したのが、「ざざんざ織(颯々織)」です。 続きを読む

茜染め(絞り)

染色・草木染めにおける茜(あかね)。茜染に用いた茜の種類や染色方法、歴史について

あかね(学名:Rubia argyi)は、アカネ科アカネ属のつる性多年生植物で、日本においては、赤色を染めた最初の染料と一つと考えられています。

あかねは、根っこが赤い色をしており、根っこの煎汁せんじゅうによって染色された赤い色合いは、古来「赤根」と呼ばれていたのです。

あかねは、植物名と染色名が同じであり、例えば「むらさき」と「紫草むらさき」、「べに」と「紅花べにばな」、「きはだいろ」と「黄檗きはだ」など、非常に古くから染色と関係性があったこと名前からもわかります。

現在、日本においてあかねを大量に入手することは難しく、もっぱら染料店で購入できるインド茜や西洋茜が染色に使用される場合が多いです。 続きを読む

藍染された浅葱色(あさぎいろ)の糸

浅葱色(あさぎいろ)とは?藍染された薄い藍色(水色)について

藍は、古くから世界各地で使用され、人々に一番愛されてきたともいえる植物染料です。

日本において、藍染された色は一番薄い藍白あいじろから、一番濃い留紺とめこんまで、「藍四十八色あいしじゅうはっしょく」と呼ばれるほど多くの色味があり、それぞれ名前がつけられていました。

それぞれの藍色に名前をつけて区別をしようと思えるほど、藍色を見る目を昔の人々が持っていた・・・・・・・・・・・・・・・ともいえます。

藍色のなかで、平安時代からみられる浅葱色あさぎいろという色名があります。 続きを読む

紋織り(もんおり)の種類。ラペット織り、ドビー織り、ジャガード織りについて

もん織りという言葉は、平織り、あや織り、朱子しゅす織りなどの異なる組織や、異なる色糸を組み合わせることによってできる織物の総称として使用されます。

もん織りの種類には、ラペット織り、ドビー織り、ジャガード織りなどがあります。
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『画本東都遊』より「紺屋の図」 浅草菴(編) 葛飾北斎(画) 享和2(1802)序刊

紺屋(こうや・こんや)とは?紺屋と諺(ことわざ)について

紺屋は、「こうや」や「こんや」と読みます。

「紺」という名前が登場するには非常に古く、大化たいか3年(647年)に制定された日本の冠位である「七色十三階の冠位ななしきじゅうさんかいかん」で、第五大小青冠の服色に「ふかはなだ」が当てられました。

日本の中世(平安時代後期(11世紀後半)から、戦国時代(16世紀後半)までの500年ほど)においては、「紺搔」「紺座」「紺灰座」「紺屋」など、藍染に関する文献における記載も多くみられます。 続きを読む

染色・草木染めにおける小鮒草(こぶなぐさ)

小鮒草こぶなぐさは、イネ科の一年草で、日本各地の田んぼのあぜや道ばた、原野に自生しています。

small carpetgrass (Arthraxon hispidus)

小鮒草(こぶなぐさ),Arthraxon hispidus,Evan M. Raskin, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons,Link

染料植物として有名な刈安かりやすと同じように黄色色素を持ち、アルミナ媒染で黄色に染まります。

藍染との重ね染めを併用することで、緑色も表現することができます。 続きを読む