蚊帳は、蚊屋とも表記し、夏に蚊を防ぐために麻や木綿で作った寝床を覆うものです。
蚊帳・蚊屋(かや)とは
蚊帳は、古くは『日本書紀』(720年)や平安時代にまとめられた三代格式の一つである『延喜式』にその名があり、中世にはかなり使われていたようです。
江戸時代後期には、ほぼ現在でいうところの蚊帳の形となりました。
蚊帳に使用される材料は、本麻のみ・平麻(麻と木綿)・木綿のみが多く用いられてきました。
蚊帳の染色には、藍で染められた水色、柿渋で染められた茶色、色は黄緑色系統の色である萌黄、苅安(刈安)と藍染を併用した緑などの色が染められていました。
竹や針金などを骨組みにして、子供用の小さな蚊帳である母衣蚊帳も作られました。