ものづくり」カテゴリーアーカイブ

安心感と信頼性がブランド価値の土台にある

企業は顧客にブランドを認知してもらい、商品やサービスを購入してもらうためにブランド価値を高める努力をしています。

ブランド価値を高める活動全般がブランディングですが、さまざまな企業がある中で自社の商品やサービスを選んでもらうためには、競合他社との差別化が必要になります。

自社が特徴やコンセプトを明確にし、ネーミング、ロゴ、パッケージ、キャッチフレーズなどにより自社がどのようなブランドであるかを伝えていくのです。

ブランド価値をどのように向上させていくのか、その手段や施策は数知れずですが、ただ単に知名度があげていけば良いという単純な話ではありません。

知名度が高ければ、購買につながる可能性は確かに高くなりますが、繰り返し商品やサービスを顧客に購入してもらうためには、ブランドのファンになってもらうことが大事なのです。 続きを読む

手拭中形(てぬぐいちゅうがた)とは?長板中形に代わって登場した手拭中形の技法について

大正時代から昭和にかけて、手拭中形てぬぐいちゅうがた手注てちゅう)や注染ちゅうせんという方法が始まり、浴衣ゆかたが大量生産されるようになりました。

手拭中形てぬぐいちゅうがたとは、折付おりつけ中形や注染ちゅうせん中形、大阪中形(阪中さかちゅう)などと呼ばれ、布地を昔の日本手拭にほんてぬぐいの長さに折りたたんで染色することから「手拭中形てぬぐいちゅうがた」という名前で呼ばれています。 続きを読む

信念や哲学を持ったものづくりでないと、それはただの量産品になる。

ものづくりと一口にいっても、世の中にはさまざまなものづくりがあります。

低価格で、大量にものをつくるのであれば、機械に頼ったものづくりになります。

いわゆる量産品ですが、これがものづくり産業の大部分を占めています。

一方で、価格は高いし、数をつくれないものづくりもあります。それは、人の手作業が必要となるものづくりです。

価格と生産量において機械には太刀打ちできない、後者のものづくりの利点とはなんでしょうか。

個人的には、手作業であるからこその非効率の価値があると考えています。 続きを読む

人の手がかかるものづくりには非効率の価値があるから、その他の作業をできるだけ効率化するべき。

ものづくりの分野、とりわけ全ての工程を機械やロボットで完結するのではなく、人の手が必要とされる手仕事などは、非効率にみえる作業部分が多くあります。

手仕事においては、人の手が必要な非効率な部分こそが、大きな価値として評価される点でもあるのです。手仕事の手のかかる部分に、しっかりと時間を割くということは言うまでもありません。

ただ、分野にもよりますが、なかなか手仕事でご飯を食べていくのは難しいところです。なぜなら、手仕事であるため、投下した時間に対する生産量に限りがあるからです。

限りがあるなかでどうやって、利益を効率よく出すことができるかを考える第一歩として、まずは手をかける作業以外の工程を徹底的に効率化する意識を持つことが大事だと思います。

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用と美と堅牢。生産者は5年、10年先の将来を見据えたものづくりへ

「用と美」という言葉があります。

この言葉を聞くと、「民藝運動の父」と呼ばれる柳宗悦(1889年〜1961年)を思い浮かべる方も多くいるのではないでしょうか。

名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝」と名づけ、民藝には美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。

人々の暮らしの営みのなかから生まれた民藝には、「用」にきちんとひも付いた「美」が宿っている。豪華な装飾がほどこされ、観賞用の作品が主流となってきていた工芸の世界において、あたらしい美の価値観やモノの捉え方を提示したのです。 続きを読む

花森安治『灯をともす言葉』。暮らし、生き方、美しさ、創ること、書くことについて

生活雑誌『暮しの手帖』の創刊者である花森安治はなもりやすじ

彼は、「暮しの手帖」の取材、執筆からデザイン、表紙にいたるまで自ら手がけていました。1997年に心筋梗塞でこの世を去るまで、さまざまな才能を発揮しづづけた、稀有な編集者です。

2016年、NHKの朝の連続テレビ小説、『とと姉ちゃん』では、暮しの手帖社の創業者である大橋鎭子おおはししずことの雑誌出版の物語がモチーフにとされました。

灯をともす言葉』という書籍には、より良い生活や暮らしについて考えつづけた彼が、残してきた言葉の数々が載っています。

個人的に好きな言葉がたくさんありましたので、そのなかの一部を紹介したいと思います。 続きを読む

顧客に愛を届け、愛を受け取る。自動車部品メーカーFIVIがものづくり企業として存在する理由。

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』のなかで、組織のマネジメントの成功例として、FAVIというフランスの自動車部品メーカーが登場します。

ABOUT FAVI :FAVIホームページ

そのFIVIには、組織が存在する根本的な目的が二つあるそうです。一つ目が、「職の機会が少ない北部フランスの田舎町アランクールに、十分な雇用を生み出すこと」。

二つ目が、「顧客に愛を届け、愛を受け取ること」だそうです。 続きを読む

テクノロジーによって失われる価値とは何か?手間がかかることは、間違いなく「価値」になる。

「手間がかかる」という言葉は、その多くがマイナスのニュアンスを含むものとして使われています。

辞書で基本的な意味を調べてみると、「想定した以上に時間や工数を要したさま」「物事が短い期間では完成しないさま」「何かと世話する必要があり煩雑なさま」などと説明されています。

いずれも効率化と生産性の向上を目指す資本主義的視点からみると、明らかに手間はできるだけなくすべきものでしょう。

一方で、「手間がかかる」は、ポジティブなイメージを含むものとしても使われます。

「手間をかけてつくられた商品」「手間がかかっている料理」などと聞くと、なんだかそのものにたいする期待が高くなるようです。

僕は、このポジティブで使われる手間のイメージが、近い将来、ネガティブなイメージで使われる「手間がかかる」を越えていくと思っています。

「手間がかかる」という言葉は、ほとんどの場面において良い意味を含むものとして使われるようになるのではないかということです。 続きを読む