長板中形は、小紋や形友禅などと同じく、日本に古くからある型染めの一種です。
長さが3間半(約6m36cm)、幅が約46cm、厚さが約2cmの一枚板である「長板」に生地を広げ、中形と呼ばれる、大紋と小紋の中間ぐらい柄の大きさに彫られた型紙を使用して型付けを行うため、「長板中形」という名前があります。 続きを読む
藍は、古くから世界各地で使用され、人々に一番愛されてきたともいえる植物染料です。
日本において、藍染された色は一番薄い藍白から、一番濃い留紺まで、「藍四十八色」と呼ばれるほど多くの色味があり、それぞれ名前がつけられていました。
それぞれの藍色に名前をつけて区別をしようと思えるほど、藍色を見る目を昔の人々が持っていたともいえます。
藍色のなかで、比較的有名なものに甕覗(瓶覗)という色名があります。 続きを読む
菱形の模様(文様)は、古代より世界中で用いられてきた原初的なデザインです。
菱文ともいいますが、菱形を基本形として数々の模様(文様)が装飾的に表現されました。 続きを読む
龍(応竜)は、中国では古くから麟(麒麟)、鳳(鳳凰)、亀(霊亀)とともに四霊の一つに数えられます。 続きを読む
桜の花は、古くから日本人に愛され、優美な姿を模様化(文様化)したものは桜花文(桜文)とも言われ、日本における代表的な花文様として知られます。 続きを読む
追洲流、すなわち蛇籠を形どった模様(文様)は古くから紋章や染織品などのデザインに用いられてきました。
「追洲流」とは、河岸の土手が崩れるのを防ぐために護岸用に使った「蛇籠/蛇篭(じゃかご)」(長い籠に石をつめ河岸に横たえたもの)と、それを止めるための杭(臥牛=寝ている牛)の構造物をかたどったものを表します。
追洲流のデザインとしては、蛇籠に杭があるもの、杭だけのもの、蛇籠だけのものの三種類あります。 続きを読む
次々と変化していく波の状態を表した模様(文様)は、大きく「波文」という括りで表現できます。 続きを読む
車輪梅は、日本においては九州南部に自生しているものが多く、特に奄美大島ではテーチキ、テカチキと呼ばれ、大島紬における染料植物として有名です。
車輪梅は、2〜4mほどのバラ科の常緑樹で、名前の由来は、葉っぱが枝先に車輪状に付き、4月から5月ごろにウメに似た白色の花がウメにが、円すい状に集まって開花しすることから命名されました。
ツバキ科モッコク属に分類される木斛の葉っぱに似ているところから、ハマモッコクとも呼ばれたりします。
樹皮や樹木、根っこから作られた染料が、大島紬の泥染に使われることで知られている車輪梅について紹介します。 続きを読む
丸を表現した円は、完全と統一を示し、無限への発展を意味します。
円は、日輪(太陽の異称)の象徴ともされ、信仰の対象としても描かれました。 続きを読む
江戸時代において男子の衣服として着用された裃(かみしも)は、古く直垂や素襖のように、上下同じ生地(共裂)共布のものを意味しました。
後に肩衣に半袴をつけること肩衣袴の意となり、江戸時代にさらにその形を整えたものを裃と呼び、武士の公服、庶民の礼服として用いられました。 続きを読む