投稿者「iroai.jp」のアーカイブ

麹塵(きくじん)・山鳩色(やまばといろ)の色合いと山雀唐草文様

色合いにおける麹塵(きくじん)

麹塵きくじんという色合いは、文献や年代によって、「青白橡」、「魚綾ぎょりょう」などさまざまな名称で呼ばれていたとされます。

麹塵きくじんは、青色の一種で、中国では古く『周礼しゅらい』にその名前がみられます。

周礼しゅらい』は、儒教経典(十三経)の一つで、『礼記』『儀礼』とともに「三礼」を構成する書物です。

周礼しゅらい』は、紀元前11世紀に周公旦しゅうこうたん(中国の周王朝最初の王である武王の弟)が作ったとも、前漢代の学者である劉歆りゅうきんが作ったともされます。
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デザインにおける檜垣文(ひがきもん)

デザインにおける檜垣文(ひがきもん)

檜垣ひがきは、檜(ひのき)の薄板を網代組あじろぐみにした垣を意味し、檜垣文ひがきもんは、この網代組を文様化したものです。

網代あじろは、草や竹、木材などを材料に縦緯、あるいは斜めに交互に編んだもので、その編まれた様子を「網代組あじろぐみ」などと呼びます。 続きを読む

藤がデザイン化された藤文(ふじもん)

デザインにおける藤文(ふじもん)

ふじ(学名Wisteria floribunda)は、日本の固有種で、マメ科フジ属のつる性落葉木本もくほんです。

藤の花が咲く時期は4月中旬~5月頃で、葉の展開からやや遅れて開花し、枝の先端に多数の蝶形花ちょうけいかを付けた花序かじょが垂れ下がります

藤棚ふじだなの伸びすぎた枝葉を剪定せんていした時に、その枝葉を染色に利用することもできます。 続きを読む

染色にも用いられるマリーゴールドの花

草木染めで木綿を染める方法。濃染剤(のうせんざい)を使用した方法が、簡単で染まりやすくオススメ

ウールやシルクなどの動物性の繊維であれば、比較的かんたんに染められますが、木綿を草木染めする場合は非常に難しいです。

草木を煮出して染め液を抽出しない藍染であれば、木綿との相性が良いのでよく染まりますが、いわゆる草木染めのなかでは特殊な例となっています。

一般的な煮出して染めるような草木染めは植物性の繊維に染まりづらいので、木綿や麻などの植物性の繊維を染めるためには特殊な下処理が必要です。

木綿を草木染めで染色する場合、例外的に絹よりよく染まることもありますが、基本的には絹に比べて染まりが悪く、染まったとしても淡くしか染まりません。 続きを読む

シルクの藍染めにおけるラウジネスとスレに関して

シルクの染織品はもともと毛羽があったり、擦ると毛羽立ちやすいとも言われます。

シルクの欠点として、羽毛状の繊維が混じる「ラウジネス」と、濡れた状態で擦ると毛羽立ちやすく擦れやすい点があります。

ラウジネスが多く出ている糸や布は、毛玉(ピリング)のようにもみえます。

シラミ(虱)が這い回ったように白けて見えるので、この現象をラウジネス(lousiness)と言い、語源はシラミ(louse)に由来しています。 続きを読む

なぜ振袖は、袖が長いのか?振袖の装飾技法と模様、歴史について

振袖ふりそでとは広い意味で、身頃みごろ(体の前面と背面を覆う部分)とそでの縫い付け部分を短くして、「り」(袖つけより下の袖の部分)を作った袖のこと、もしくは「振り」をもち小袖形の衣類全般を指します。

振袖ふりそでの”ようなもの”は、室町時代(1336年〜1573年)から安土桃山時代(1573年〜1603年)にかけて、当時の文献や肖像画からみてとれます。

着用しているのは、もっぱら子供や若い女性ですが、当時はまだ「振袖ふりそで」とは呼ばれず、袖も現在のように長くはありませんでした。

機能面では袖の下の一部分を解くことで、空気が通りやすくして暑さを逃がすという実用的な面もありました。 続きを読む