撥水加工(はっすいかこう)、撥油加工(はつゆかこう)とは?


撥水加工は、繊維に水をはじく性質を与える加工のことです。

科学的処理加工によって、撥水剤を結合し付着することで、繊維の性能を変えています。

ジルコニウムやチタン化合物とパラフィンエマルジョンの系統は、ジルコニウムやチタンが繊維とのなじみを良くし、アルミニウム系よりも耐久性のある撥水性が得られます。

綿やレーヨンの水酸基と化学結合して、耐久性のある撥水剤として、ICIのVelan PFやDu pont(デュポン社)のZalan APは、脂肪酸アミドのピリジニウム塩であり、しみ込ませてから乾燥させ、熱処理を150℃〜180℃で3分〜5分行います。その後、ソーピングが必要です。

樹脂加工と併用して、撥水加工をするためには、Nメチロール脂肪酸アミドを用います。

シリコンによる撥水加工は、シリコン原子の両側にメチル基と水素の付いたメチルハイドロジェンポリシロキサンの乳化液と、触媒としての金属石鹸(亜塩・錫(すず)・鉛(なまり))を用い、しみ込ませてから乾燥させ、熱処理します。

撥油加工とは?

撥油加工は、繊維に油をはじく性質を与える加工です。

撥油加工には、フッ素化合物が適しており、水に対する撥水性に併せて、スコッチガード加工として知られています。

加工方法は、フッ素化合物単独、もしくは撥水加工剤と併用します。ピリジニウム系撥水剤との併用や、メラミン系撥水剤と併用すると耐久性が良くなります。

参考文献:『テキスタイル特殊加工選集 繊維社』


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