染色・草木染めにおけるサフラン

サフラン(学名 Crocus sativus)は、アヤメ科クロッカス属の植物で、そのめしべを乾燥させた香辛料もサフランと言われます。

サフランはクロッカスの仲間で、球根で生長する植物です。

食用のものをサフラン、観賞用のものをクロッカス(ハナサフラン)と分けたり、秋に花を咲かせる種類をサフランと呼び、春に花を咲かせる種類をクロッカスと呼んで区別することがあります。

サフランは、その大きな花びらと、花の中心部に目立つ鮮やかな黄色のおしべと紅赤の柱頭ちゅうとうをつけるめしべが特徴的で、1つの花に3本しかないその紅赤の柱頭ちゅうとう(めしべ)を1つずつ手で摘み取って乾燥させるため手間がかかり、古くから非常に高価な香辛料として知られていました。

サフラン,Crocus sativus - Saffron crocus - Safran 02

サフラン,Zeynel Cebeci, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

3000年以上前から香辛料、着色料、香味料として、世界中で幅広く利用されてきました。

日本において、サフランは江戸時代に漢方薬として日本に伝わり、明治半ば過ぎには大分県竹田が名産地となりました。 続きを読む

デザインにおけるカーネーション

カーネーション(学名Dianthus caryophyllus)は、原産地は南ヨーロッパおよび西アジアの地中海沿岸地域といわれ、古代ギリシャ時代から栽培されていました。

学名の「ダイアンサスDianthus」は、ギリシャ語で「神聖な花」という意味です。

現在、花の日にカーネーションを送るのは、カーネーションが愛の花のシンボルとされているためです。

カーネーション,BBC Gardeners World - 2017-06-15 - Andy Mabbett - 19

カーネーション,Andy Mabbett, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

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デザインにおけるユリ(百合)

ヨーロッパにおいて、非常に多く文学や美術に使用されてきた花にユリlily(百合)があります。

ユリの花がさまざまな創作物のモチーフに使われていた歴史は古く、古代ミノア文明(Minoan civilization)が栄えたクレタ島では、紀元前1600年頃の壺や壁画に描かれています。

ユリの花とクジャクの羽で作ったかんむりをかぶった「百合の王子(Prince of the Lilies)」と呼ばれる壁画があります。 続きを読む

デザインにおける水仙(すいせん)

水仙すいせん(学名Narcissus)は、ヨーロッパでは古くから親しまれてきた花です。

日本における水仙すいせんも、元々は地中海沿岸やヨーロッパに自生していたものが、シルクロードを通り、中国から日本にもたらされたとも言われます。

水仙(すいせん),Narcissus 'Slim Whitman' Narcyz 2023-04-23 01

水仙(すいせん),Narcissus,Agnieszka Kwiecień, Nova, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

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ハンモックの優れた機能性。ハンモックに使用された緑の黄金、エネケン繊維について

ハンモックは、ブラジルにおいてハマック(hamack)という木の皮であみを作って寝たことが、その名前の由来であると言われます。

スペイン語でハンモックは、ハマカ(hamaca)と呼ばれ、メキシコのカンペチェやユカタン半島などで広く使用されてきました。

ハンモック,Hammock 2 (PSF)

ハンモック,Hammock ,Pearson Scott Foresman, Public domain, via Wikimedia Commons,Link

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芙蓉染(灰汁媒染)

染色・草木染めにおける刈安(かりやす)

刈安かりやす(学名Miscanthus tinctorius )は イネ科ススキ属の多年草で、古代から現在まで長い間、黄色を染める染料植物として使用されてきました。

花穂が出はじめたタイミングが、刈り取りに適した時期で、刈り取ったあとはしっかりと乾燥して保存しておきます。
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染色・草木染めにおけるミロバラン。訶梨勒(かりろく)の染色方法について

インドにおいて、古くから僧衣そういを染めてきた染料がミロバランといわれています。

ミロバランは、訶梨勒かりろくの名で正倉院の薬物の中に現存しています。

ミロバランmyrobalan(学名Terminalia chebula)は、シクンシ科モモタマナ属で10m〜20m程の高さになる落葉樹で、その果実が「ミロバラン」という名前で草木染めの染料として売られています。

ミロバラン,訶梨勒(かりろく),Terminalia chebula

ミロバラン,訶梨勒(かりろく),Terminalia chebula,Sipuwildlife, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

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染色・草木染めにおける榛(はしばみ・はり)。万葉集における榛の染色方法について

はしばみ(はり)(学名Alnus japonica)は、和名で「ハンノキ」と言い、カバノキ科ハンノキ属です。

水気や湿気の多い場所に多く生育する落葉高木らくようこうぼくで、葉は,卵状の長楕円形で先がとんがりギザギザしています。

榛(はり),Alnus japonica Olsza japońska 2021-10-02 05

榛(はり),Agnieszka Kwiecień, Nova, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

幹は直立してのび、高さが10m以上にも生長し、 樹皮は紫褐色しかっしょくから暗灰褐色あんかいかっしょくで、縦に浅く裂けてはがれます。

榛,Alnus japonica 02

榛,Alnus japonica,Σ64, CC BY 3.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/3.0>, via Wikimedia Commons,Link

早春、葉よりも早く開花し、雌花めばなは楕円形で紅紫色で、実は青く熟します。 続きを読む

松煙墨(しょうえんずみ)と藍染めを併用した染色技法

松煙墨しょうえんずみ染めと、藍染を併用した染色は古くから日本各地の紺屋こうやで行われていました。

松煙墨しょうえんずみ染めのみで引き染めして、緑色がかった灰色である利休鼠りきゅうねずみ色に染め上げる小紋こもんが作られたりもしました。

出雲いずも地方の祝風呂敷を染める紺屋こうやでは、のり筒描つつがきした生地を藍染する前に、刷毛引はけびきする豆汁ごじる練墨こねずみ丹殻たんがら(ヒルギの樹皮からとる染料)を混ぜて先に染めたりしていました。 続きを読む

染色・草木染めにおける赤芽槲(久木)

赤芽槲アカメガシワ久木ひさぎ)は、トウダイグサ科のアカメガシワ属で、学名はMallotus japonicusです。

赤芽槲アカメガシワ久木ひさぎ)は、新芽が赤いことから名付けられたもので、樹皮じゅひ灰褐色はいかっしょくで若枝が赤褐色せっかっしょくをしています。

赤芽槲(久木),Mallotus japonicus

赤芽槲(久木),Mallotus japonicus,Kirisame, CC BY-SA 3.0<https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0>, via Wikimedia Commons,Link

日本においては、本州から沖縄まで生育し、台湾や中国の山野にも分布しており、成長すると10mを超える大木になます。

久木ひさぎや、ひさぎ比佐岐ひさぎとも書かれ、これらは赤芽槲アカメガシワの古名として知られています。

ホオノキカシワの葉っぱと同じように、大きな葉っぱに食物を盛る習慣があったと考えられています。

5月〜6月ごろに小さくて黄色い花が咲き、その後に実を付け、10月ごろに成熟し、種子は焦茶色こげちゃいろをしています。 続きを読む