染色・草木染めにおけるマリーゴールド


マリーゴールド(学名:Tagetes)は、キク科でマンジュギク属の一年草で、広く園芸種として栽培されています。

草高は、15cm〜30cmに成長し、夏に分枝し、4cm〜8cmの頭状花とうじょうかをつけます。

マリーゴールドの名前で親しまれている植物には、アフリカン・マリゴールドとフレンチ・マリゴールドがあり、アフリカン・マリゴールドはメキシコ原産で、和名では、千寿菊せんじゅぎくまたは万寿菊まんじゅぎくといいます。

Tagetes-Marigold-Flower 08

マリーゴールド,Tagetes,Sabina Bajracharya, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link

西洋では乾燥した舌状花ぜつじょうかをエキス状にして、外傷に対する消毒薬として使用されていました。

すず媒染で花の色に近い色合いを染められ、酢酸アルミの媒染で黄色、クロム媒染でベージュ、酢酸銅の媒染で金茶色、鉄媒染で海松みる色を染めることができます。

マリーゴールドの染色方法の一例

花を摘み取ったもの500gを6リットルの水に入れて熱し、沸騰してから20分間煮出して煎汁をとります。

同じように4回まで煎汁をとって、1〜4回とったものを混ぜて染液にします。

染液を熱してから絹糸を浸し、10分間煮染したあと一晩染め液に浸したまま置きます。

絹糸1kgに対して塩化第一鉄20g(糸量の2パーセント)を溶いた水に染めた糸を浸し、30分間媒染したあと水洗いします。

染め液を再び熱して80度になったら媒染した糸を浸し、煮染したあと染め液が冷えるまで置いてから、しっかりと水洗いして天日干しします。

4回まで煎汁をとった花を再び煎じて、5〜8回まで煎汁をとり、染め液にします。

5〜8回まで煎汁を用いて、同様に染め重ねて行きます。

なお、赤い花を使用しても赤は染まりません。

Tagetes sp. in Palermo

Tagetes,Livioandronico2013, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link


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