色合い」カテゴリーアーカイブ

染色・草木染めにおける吾亦紅(われもこう)。薬用効果や歴史について

吾亦紅われもこうは、日本各地の高原や草むらの日当たりの良いところに自生しているバラ科の多年草で、アジアやヨーロッパの北半球に広く分布しています。

茎が直立しており、約1mの高さに生長します。

Sanguisorba officinalis im Thomaried Böblingen 02

吾亦紅,Giftzwerg 88, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

夏から秋にかけて茎の先端が枝分かれし、その長い枝先に黒紅紫色で、小さい花が密集し、桑の実に似たような形になります。

Sanguisorba-officinalis

吾亦紅,Björn Höfling, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

漢名では、地榆じゆ玉豉ぎょくしなどと言いますが、中国の本草学史上において分量がもっとも多く、内容がもっとも充実した薬学著作である『本草綱目ほんぞうこうもく(1596年刊)』には、「葉がにれに似て長く、生えたばかりには地にい布くものだから地榆じゆと名付けた」また「その花、子が紫黒色で豉のようなところから玉豉ぎょくしと名付ける」とあります。

そんな特徴的な花を咲かす、吾亦紅われもこうの染色における利用や薬用効果、歴史について紹介します。
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染色における防染剤の種類と歴史。手描き、版染め、型染めにおける防染剤を利用した模様表現

染色において、模様をつけるためのさまざまな技法が世界中で用いられてきました。

模様をつけるためには、基本的には染まらない部分をつくる防染の技術を使用します。

防染とは、文様や文字などの部分に染料が染まらないように、のりや、ろう、泥などを付着させたり、糸でくくって絞ったり、板に挟んで締め付けたりして、圧力を加えて染色する技法する技法をいいます。

今回は、布に付着物を付けることで模様を表現する技法について詳しく紹介していきます。 続きを読む