ファッションにおけるケープ(Cape)


ファッションにおけるケープは、肩や胸、背中の真ん中辺りが隠れるよううな短めのマントのような形をしています。

服の上から羽織るような形で使用するケープ(Cape)は、ポルトガル語のカーパ(capa)に由来するとされます。

ケープは、円形、扇形、四角形などさまざまな形がありました。

当時の上着であるプールポアンの上から肩にかけるように着用し、上半身を覆うぐらいの長さであったことが当時の肖像画などからわかります。

ケープの中には頭巾のついたものや大型のマント風のものもありました。

ファッションにおけるケープ(Cape)

Woman's Cape with Hood LACMA M.

女性用のケープ,Woman’s Cape,(France, circa 1780-1790)Los Angeles County Museum of Art, Public domain, via Wikimedia Commons,Link

16世紀後半、スペインモード(スペインスタイル)がヨーロッパで流行してから、スペイン風のケープが男子の間で人気となりました。

17世紀頃から、フランスでは小型のマントをキャポットと呼び、貴族の位を示したといいます。

17世紀末には、婦人たちもケープを身につけます。

頭巾や裾飾り(すそかざり)がついたり、袖なしのマントの形や、毛皮やレース素材で作るなど、その時代のローブの外観に従って、形を変えながら変化していきました。