文化・文政(1804年〜1830年)の頃に活躍した歌舞伎役者である三代目尾上菊五郎にちなんだ模様(文様)に、菊五郎格子があります。
江戸時代に「判じ物(はんじもの)」と呼ばれる文字や絵画に隠された意味を当てるなぞ解きが流行しましたが、判じ物文様(はんじものもんよう)の一つとして「菊五郎格子」が知られていました。
デザインにおける菊五郎格子(きくごろうこうし)
菊五郎格子は、四筋と五筋の線を交互に縦横に交差させることで格子とし、その間に「キ」と「呂」の字を配したデザインにすることで、「キクゴロー」という名前を判読させる模様です。
菊五郎格子のような歌舞伎文様は、一般の服飾(ファッション)に影響を与え、流行の発生源にもなっていました。