オックスフォード織り(斜子織り)とは?


織物には基本とされる構造があり、ひら織り、あや織り、朱子織しゅすおりは、三原組織さんげんそしきと呼ばれています。

織りの三原組織さんげんそしきの基本をベースにして、そこから変化を加えることでさまざまな織りの模様を表現できます。

オックスフォード(Oxford)とは?

オックスフォードと呼ばれる生地は、オックスフォードクロス(oxford cloth)ともいい、経糸と緯糸とともに2本ずつ引きそろえて平織りした斜子ななこ織りのシャツ地を表します。

オックスフォード(oxford)とは、イギリスのオックスフォードシャー州の都市を表し、1163年ごろに創設されたオックスフォード大学のことも意味します。

この大学名に関連して、シャツなどに用いられる斜子ななこ織りの「オックスフォード(オックスフォードクロス)」や、「オックスフォード・シューズ(oxfold shoes)」、「オックスフォード・バグス(oxfold buggs)」などがあります。

スコットランドの織物業者が16世紀に4つの大学(アメリカのハーバード、イェール、イギリスのオックスフォード、ケンブリッジ)の名前をつけ、4種の織物を発売しました。

この中でオックスフォードだけ残り、1590年に文献に初出しています。

オックスフォード・シューズ(Oxfold shoes)

オックスフォードシューズ(oxfold shoes)は、ひも(シューレース)で結ぶ短靴を表していました。

17世紀にオックスフォード大学の学生が、長靴を短靴(シューズ)に代えてこの種の靴を用いたことから、「オックスフォードシューズ」の名前があります。

オックスフォード・バグス(Oxfold buggs)

オックスフォード・バグス(oxfold buggs)は、1920年代にオックスフォード大学の学生の間で流行したズボン(パンツ)のことを表します。

イギリス英語におけるトラウザー(trousers)は、「ズボン」を表す言葉ですが、オックスフォード・バグス(oxfold buggs)は、脚の部分がタイトではなく、ダブダブとして太いのが特徴でした。

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