デザインにおける菊五郎格子(きくごろうこうし)


文化・文政(1804年〜1830年)の頃に活躍した歌舞伎役者である三代目尾上菊五郎おのえきくごろうにちなんだ模様(文様)に、菊五郎格子きくごろうこうしがあります。

江戸時代に「判じ物(はんじもの)」と呼ばれる文字や絵画に隠された意味を当てるなぞ解きが流行しましたが、判じ物文様(はんじものもんよう)の一つとして「菊五郎格子きくごろうこうし」が知られていました。

デザインにおける菊五郎格子(きくごろうこうし)

菊五郎格子(きくごろうこうし),真虫の二郎実ハ清水の冠者義高 尾上菊五郎,歌川国貞(作)Album, print (BM 1915,0823,0.388 46)

菊五郎格子(きくごろうこうし),真虫の二郎実ハ清水の冠者義高 尾上菊五郎,歌川国貞(作),British Museum, Public domain, via Wikimedia Commons,Link

菊五郎格子きくごろうこうしは、四筋と五筋の線を交互に縦横に交差させることで格子こうしとし、その間に「キ」と「」の字を配したデザインにすることで、「キクゴロー」という名前を判読させる模様です。

菊五郎格子きくごろうこうしのような歌舞伎文様かぶきもんようは、一般の服飾(ファッション)に影響を与え、流行の発生源にもなっていました。

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