デザインにおける橘文(たちばなもん)

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倭橘やまとたちばなは、一般的には「たちばな」と呼ばれるミカン科の植物です。

7世紀後半から8世紀後半(奈良時代末期)にかけて成立したとされる日本に現存する最古の和歌集である『万葉集まんようしゅう』にも、たちばなは詠まれています。

デザインにおける橘文(たちばなもん)

橘紋(たちばなもん),Japanese crest Tachibana

橘紋(たちばなもん),Japanese crest Tachibana,Original: Mukai Vector: Mukai, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link

たちばなを文様化(模様化)した橘文たちばなもんは平安時代から用いられていたとされ、絵巻物などにみることができます。

江戸時代には、小袖こそでの柄にも多く用いられています。

紋章もんしょうとしての橘紋たちばなもんも、源平藤橘げんぺいとうきつ」の一角として知られる橘氏のほか、彦根藩主ひこねはんしゅであった井伊家を始めとした数々の武家にも使用されてきました。

安土桃山時代に作られたとされる「紅地雪持橘文様唐織小袖べにじゆきもちたちばなもんようからおりこそで」には、雪持橘・花菱・雪輪などを組み合わせて一単位とした模様が描かれています。

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