蟹牡丹文は、牡丹を表現した模様(文様)の一種で、その形が蟹(カニ)に似ているところからこの名前があります。
デザインにおける蟹牡丹文(かにぼたんもん)
牡丹は、中国で非常に愛好されてきた花の一つで、模様(文様)としての歴史も古く、宋代(960年〜1279年)以降には写実的なデザインが好まれました。
日本においても鎌倉時代頃から蟹牡丹文が見られ、遺品としては東京国立博物館に所蔵されている、護良親王所用と伝えられる「赤地蟹牡丹模様錦」があります。
江戸時代から明治時代前期に作られたとされる木綿製の敷物である「鍋島緞通 蟹牡丹唐草文 縁七宝繋ぎに小雷文」も美しい蟹牡丹文として知られています。