「デザイン」カテゴリーアーカイブ

デザインにおけるユリ(百合)

ヨーロッパにおいて、非常に多く文学や美術に使用されてきた花にユリlily(百合)があります。

ユリの花がさまざまな創作物のモチーフに使われていた歴史は古く、古代ミノア文明(Minoan civilization)が栄えたクレタ島では、紀元前1600年頃の壺や壁画に描かれています。

ユリの花とクジャクの羽で作った冠かんむりをかぶった「百合の王子(Prince of the Lilies)」と呼ばれる壁画があります。 続きを読む →

デザインにおける水仙(すいせん)

水仙すいせん(学名Narcissus)は、ヨーロッパでは古くから親しまれてきた花です。

日本における水仙すいせんも、元々は地中海沿岸やヨーロッパに自生していたものが、シルクロードを通り、中国から日本にもたらされたとも言われます。

水仙(すいせん),Narcissus 'Slim Whitman' Narcyz 2023-04-23 01

水仙(すいせん),Narcissus,Agnieszka Kwiecień, Nova, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons,Link

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伝説の綿織物、ダッカ・モスリン

今では伝説として語り継がれていますが、現在のバングラデシュの首都ダッカでは、高度な技術によってつくられたダッカ・モスリンという伝説の綿織物がありました。

現存するものは、ロンドンのヴィクトリア・アルバート博物館で保存されているようです。

バングラディッシュは、インドから独立した国なので、イギリスが植民地統治をしている以前は、インドの綿業の中心地であり、その生産量や染色技術においてももっとも世界で進んでいたと言われます。

当時はもちろん機械がなく手工業だったので、糸は手紡てつむぎされていましたが、その糸が非常に細く、それを使用して非常に薄い綿織物を織っていました。

インドで手紡てつむぎをイメージすると、ガンジーが糸車を回している有名な写真を思い起こしますが、当時細い糸を紡ぐときも、早朝に霧の立ち込める川のほとりで糸車を回し、指先に油をつけながら紡いだといわれています。

早朝の霧、そして川の近くで湿気の多い場所が、糸を紡ぐのに適していたのです。 続きを読む →

ファッション・服飾における黄金比、黄金分割。洋服が綺麗にみえるバランス

ファッションにおいて、外見が綺麗に見せることができるバランスがあります。

黄金比おうごんひという言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、黄金比おうごんひを用いて長さを分けることで、見栄えの良いバランスがとれるのです。

黄金比おうごんひを用いて長さを分けるので、黄金分割おうごんぶんかつ(GoldenMean)または黄金比分割おうごんぶんかつといいます。

一般的には、7:3に分けられたものが美しく見えるといわれます。

確かに7:3は黄金比に近い値ですが、より正確に「黄金比」に近いものは、5:8に分割された程度になります。 続きを読む →

型絵染(かたえぞめ)とは?型絵染の特徴と技法について

型絵染かたえぞめは、絵画かいがのような表現を重視した型染めのジャンルの一つともいえます。

型絵染かたえぞめという名前は、人間国宝で著名な染色工芸家であった芹沢銈介せりざわけいすけ(1895年〜1984年)が名付けました。

芹沢銈介,Keisuke Serizawa photographed by Shigeru Tamura

芹沢銈介,Shigeru Tamura, Public domain, via Wikimedia Commons,Link

彼の作品には、初期の頃から型絵染かたえぞめがみられます。 続きを読む →

沖縄の絣織物の技法。琉球絣の歴史

沖縄における絣織物(琉球絣りゅうきゅうかすり)には、独特な幾何学文様きかがくもんようがあります。

線で構成したこれらの絣柄は、18世紀後半の御絵図帳みえずちょうで高度に完成したと考えられます。

「御絵図帳みえずちょう」とは、琉球王国りゅうきゅうおうこくにおける首里王府しゅりおうふの絵師たちによってまとめられた絣の図案集です。

「御絵図帳みえずちょう」とは、琉球絣りゅうきゅうかすりが貴重な貿易商品だった時代、王国に収める貢納布こうのうふを織らせるために模様や染色などを細かく指定したものです。 続きを読む →

染色における堰出し型(せきだしがた)と地白型について

堰出せきだしとは、柄の外部分を糊のりで伏せて、柄部分をを手挿てざしや刷毛はけで染め上げる京友禅の技法を表す言葉です。

堰出せきだし型は、白抜き型のように模様自体が白く抜ける型ではなく、模様の部分の周りに糊のりを置くので、地が白くなり、模様部分を染めることになります。

白抜き型であれば、模様部分を彫っていけばいいのですが、堰出せきだし型では模様部分の周りを彫り、模様の形を彫り残します。

地白型(堰出し型) ,型紙

地白型(堰出し型) ,型紙,Metropolitan Museum of Art, CC0, via Wikimedia Commons,Link

型紙としては不安定な型になるので、堰出せきだし型では「繋つなぎ(吊り)」が必要になってきます。 続きを読む →

発酵とは何か?

発酵とは何か?

一般的には微生物の持っている機能を広く物質生産に応用して、人間の有益なものに利用することを発酵と呼んでいます。

英語で発酵は「fermentation」ですが、ラテン語の「湧く」という意味の「fervere」から生まれた言葉です。 続きを読む →

真の美はただ「不完全」を心の中に完成する人によってのみ見いだされる。東洋精神を西欧に伝えた名著『茶の本』

岡倉天心おかくらてんしん(1863年〜1913年)が、日本や東洋の文化を欧米人に伝えるために英語で書いた本が1906年に出版された『The Book of tea(茶の本)』です。

日本人の美意識について書かれた本書の導入部分は、日本や東洋の文化に対する欧米人の認識が間違っていたと岡倉氏は指摘しています。

タイトルは『茶の本』ですが、単に茶に関することだけではなく、茶道、禅、道教などの思想を通して、芸術について論じられています。 続きを読む →