野薔薇(野茨)(学名Rosa multiflora)は、野生のバラにおける代表的な品種です。
花屋などで観賞用として売られているバラの原種の一つであり、野薔薇から数々の品種が作り出されてきました。
英語のRosaはラテン語のRosaに由来し、バラ属(Rosa)に属するものは非常に多く、さまざまな種類を含んでいます。
multifloraは、花が房状に咲くことから、ラテン語で「花が多い」を意味します。 続きを読む
野薔薇(野茨)(学名Rosa multiflora)は、野生のバラにおける代表的な品種です。
花屋などで観賞用として売られているバラの原種の一つであり、野薔薇から数々の品種が作り出されてきました。
英語のRosaはラテン語のRosaに由来し、バラ属(Rosa)に属するものは非常に多く、さまざまな種類を含んでいます。
multifloraは、花が房状に咲くことから、ラテン語で「花が多い」を意味します。 続きを読む
車輪梅は、日本においては九州南部に自生しているものが多く、特に奄美大島ではテーチキ、テカチキと呼ばれ、大島紬における染料植物として有名です。
車輪梅は、2〜4mほどのバラ科の常緑樹で、名前の由来は、葉っぱが枝先に車輪状に付き、4月から5月ごろにウメに似た白色の花がウメにが、円すい状に集まって開花しすることから命名されました。
ツバキ科モッコク属に分類される木斛の葉っぱに似ているところから、ハマモッコクとも呼ばれたりします。
樹皮や樹木、根っこから作られた染料が、大島紬の泥染に使われることで知られている車輪梅について紹介します。 続きを読む
虎杖(学名 Reynoutria japonica)は、日本各地の山野や道ばた、土手などに群生するタデ科の多年草で、日本や朝鮮半島、中国などに分布しています。
春から秋にかけて多数の白や薄紅色の小さい花が咲き、花が夏の季語に用いられています。
漢名の虎杖は、明代の李時珍(1518-1593年)が26年の歳月をかけ、700あまりの古典を調べ、自らの調査も合わせて1900種の薬物について記述した本草書である『本草綱目』に由来が記述されており、「杖とはその茎を形容したもの、虎とはその斑を形容したもの」とあります。
虎杖(いたどり),Reynoutria japonica.,Cbaile19, CC0, via Wikimedia Commons,Link
譲葉(学名 Daphniphyllum macropodum Miq.)は、本州中南部、四国、九州を中心に海から離れた内陸の山地に自生し、海外では、朝鮮半島や中国にも分布しています。
属名のDaphniphyllumは、 ギリシャ語のdaphne(月桂樹の古名)+phyllon(葉)で、月桂樹の葉のようなさまであることを意味しており、種名のmacropodumは、大脚、もしくは長脚の意味で、葉っぱが長いことに由来しています。
常緑樹で、樹高は4m〜10mほどの高さまで成長し、葉っぱは15cm〜20cmほどの大きさになり、葉の美しさから、庭木としても用いられます。
譲葉,Daphniphyllum macropodum,KENPEI, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link
新しい葉の出る初夏の時期に、黄緑色の小さな花をつけます。雌雄異株で、受粉後には雌花は楕円形の実となり、熟すと黒味がかった藍色になります。
南天(Nandina domestica THUNBERG)は、 西日本、四国、九州など比較的あたたかい地域に主に自生していますが、もともとは中国から渡来したといわれています。
属名のNandinaは、安政4年(1858年)に、長崎の出島に来日したスウェーデン人のCarl Peter Thunbergが日本名のナンテンから命名したもので、domesticaは家庭を意味するもので、人の家によく植えられていることからきています。
南天といえば、赤い実をつけることがよく知れられていますが、白い果実をつけるシロミノナンテンや、淡紫色のフジナンテンなどがあります。
葉っぱが細く、繁殖しやすいホソバナナンテンや、葉っぱが丸みを帯びているものなど、園芸品種が非常に多いことでも知られています。
1年を通して葉が枝や幹についており、樹高の低い常緑低木として、観賞用に庭木として植えられることが多いです。
樹高は、2mほどに成長し、6月ごろに茎の先に白色に小さい花を咲かせます。
Famartin, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons,Link
果実は丸く、はじめは緑色ですが、冬のはじめごろに赤く熟すため、正月飾りのために使用されたりします。
南天,Rexness from Melbourne, Australia, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons,Link
南天の花は、俳諧における初夏の季語となり、果実は冬の季語として詩や歌に詠まれることも多いです。 続きを読む
吾亦紅は、日本各地の高原や草むらの日当たりの良いところに自生しているバラ科の多年草で、アジアやヨーロッパの北半球に広く分布しています。
茎が直立しており、約1mの高さに生長します。
吾亦紅,Giftzwerg 88, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link
夏から秋にかけて茎の先端が枝分かれし、その長い枝先に黒紅紫色で、小さい花が密集し、桑の実に似たような形になります。
吾亦紅,Björn Höfling, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons,Link
漢名では、地榆、玉豉などと言いますが、中国の本草学史上において分量がもっとも多く、内容がもっとも充実した薬学著作である『本草綱目(1596年刊)』には、「葉が楡に似て長く、生えたばかりには地に匐い布くものだから地榆と名付けた」また「その花、子が紫黒色で豉のようなところから玉豉と名付ける」とあります。
そんな特徴的な花を咲かす、吾亦紅の染色における利用や薬用効果、歴史について紹介します。
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染色において、模様をつけるためのさまざまな技法が世界中で用いられてきました。
模様をつけるためには、基本的には染まらない部分をつくる防染の技術を使用します。
防染とは、文様や文字などの部分に染料が染まらないように、糊や、蝋、泥などを付着させたり、糸で括って絞ったり、板に挟んで締め付けたりして、圧力を加えて染色する技法する技法をいいます。
今回は、布に付着物を付けることで模様を表現する技法について詳しく紹介していきます。 続きを読む