キュビスム(仏:cubisme)とは、「キューブ(立方体)」と「イスム(主義)」を組み合わせた造語で20世紀初頭に起こった美術運動を意味します。
「モダンアートの父」とも呼ばれるポール・セザンヌ(1839年〜1906年)の美術思想(芸術概念)が、キュビスムのムーブメントの基礎をつくったとされます。
フランス人画家のセザンヌは、「自然は球と円錐、円筒より成る」というような解釈をしていました。
その思想に刺激を受けた芸術家たちは、対象を画面上で幾何学的で単純な形体に表現しようと試みます。
パブロ・ピカソ(1881年〜1973年)とジョルジュ・ブラック(1882年〜1963年8月31日)によって新しく表現され、1907年にピカソが発表した「アヴィニョンの娘たち」がキュビズムの出発点になった作品と言われます。
美術運動であるキュビズム
キュビズムは、1907年〜1917年頃までの約10年間の間に世界的なムーブメントを引き起こし、後の芸術にも大きな影響を与えました。
キュビズムの第一期は、形体を単純化することでしたが、第二期には形体の解体化が行われ、第三期には解体されたものの総合化が制作上で行われるようになりました。
画面上に新しい形を構成するという現在美術の一つの傾向が誕生し、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックはその代表的な人物です。