袖(スリーブ)のつくりにおいて、一枚袖と二枚袖があります。 続きを読む
「ファッション」カテゴリーアーカイブ
織物・生地の地の目を正しく読む方法
織物は、経糸と緯糸から組織されていますが、経糸と緯糸の方向を「地の目」と言います。
緯糸は織物の「耳(みみ)」に対して平行にはしっています。
経糸の方向を「経の地の目」といい、経の地の目を横切ってはしる糸の方向を「緯の地の目」といいます。 続きを読む
背が高く、体型が細くみえる服装・ファッションのコツ。視覚による錯覚を活用することがポイント
洋服の着こなし方によって、背を高くみせたり、体型が細くみえるようにするテクニックがあります。
キーワードは、「錯覚」で、視覚による錯覚をうまく利用することが重要です。 続きを読む
ファッション・服飾における黄金比、黄金分割。洋服が綺麗にみえるバランスを論理的に理解する
ファッションにおいて、外見が綺麗に見せることができるバランスがあります。
黄金比という言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、黄金比を用いて長さを分けることで、見栄えの良いバランスがとれるのです。
黄金比を用いて長さを分けるので、黄金分割(GoldenMean)または黄金比分割といいます。 続きを読む
キモノスリーブとは何か?
スリーブ(sleeve)は、日本語では袖にあたる部分です。
キモノスリーブとは、その名前の通りですが、日本の着物からインスパイアを受けて、ヨーロッパで表現された袖の形です。 続きを読む
【職人の仕事着】機能性・意匠美に富んだ法被・半纏・腹掛
日本において江戸時代末期以降、都市部を中心に仕事の専門家である職人は、職種によってそれぞれに相応しい着物を使うようになりました。
法被、半纏、腹掛などの非常に機能的な仕事着は、江戸時代末期から明治、大正、昭和の時代まで、あちこちで着用されるようになりました。
また、機能的な面だけではなく、意匠美に富んだものでありました。 続きを読む
消費者の価値観が多様化することで、ものづくりはどう変わるか。『2030年アパレルの未来―日本企業が半分になる日』
これまでの日本においては、フォロアー層と呼ばれる「自らがこれといった価値観を持たず、世の中のトレンドに流されやすい中間層」が消費市場において大きな割合を占めていました。
ただ、消費社会が成熟化し、インターネットとスマホの普及にともない、人々の消費における価値観の多様化がますます進んでいます。
消費における価値観は、人それぞれ違いますが、大きく見ると8つに分類できるそうです。『2030年アパレルの未来―日本企業が半分になる日』によると、世界中のほとんどの国や地域で、だいたい当てはまる分類であるとされています。
本書を引用しながら、消費における価値観を下記に分類しています。 続きを読む
ある一つの言葉から、ものづくりが始まる。『言葉の服 おしゃれと気づきの哲学』
ゼロから何かものをつくるとき、どのような過程を経てデザインが決まり、ものづくりがされているのか。
例えば、「好き勝手に今作りたいものを作ってください」と人からお願いされたらどうでしょうか?
その時は、きっと頭の中から作りたいもののイメージやアイデアを引っ張り出してきたり、写真を参考にしたり、実際に現物を見てみたりなどして、ものづくりをすると思います。それが、一般的なものづくりの始まりでしょう。
ものづくりが始まりが人それぞれ違うからこそ、今世の中に出ているものにはそれぞれ個性があるともいえます。商売におけるものづくりの面から言うとその個性は、他社との差別化となり、強みになるのです。
ただ、そうはいっても今の時代、個性や差別化を出すというのは非常に難しくなっています。画像を拾ってくれば形を真似することなど容易ですし、それがインターネットのおかげで世界規模でできてしまいます。
そんな、ものづくりで個性を出していくのがますます難しくなっている時代において、上記で述べた、ものづくりが始まる過程において、こだわりと個性を持ったアパレルブランドがあるのです。 続きを読む
オイルコーティングで、衣類や綿生地に防水性や光沢感を与える。
綿織物にオイルをコーティングすることで、防水性や独特の光沢やぬめり感を出せます。
オイルコーティングやオイルクロス(oil cloth)などと言いますが、もともとは綿の織物に、成熟した亜麻(あま)の種子から得られるアマニ油や桐油(きりあぶら)などの、空気中で徐々に酸化して固まる乾性油(かんせいゆ)を塗っていました。
用途としては、テーブルクロスや壁に貼る布、帆布や雨衣等によく使われていたそうです。
今では、ポリウレタン、アクリル、エナメルやラッカーなどの樹脂をコーティングして、撥水・防水効果を出したり、風合いの調整のためにシリコン樹脂、フッ素樹脂、油脂類、架橋剤(イソシアネート、エポキシ、メラミンなど)を加えて、乾式コーティングをしています。
樹脂は基本的に無色透明であって、塗ってもオイルの上から生地がちゃんと透けます。防水性、保湿性や耐熱性など、機能性の向上にも期待が持てます。
ファッション性を向上させるためのオイルコーティング
機能性を向上させることを目的として、ジャケットやコートにオイルを塗っていましたが、現在ではファッション性の向上のために使用されることが多くなりました。
非常に丈夫で長持ちし、経年変化による風合いを楽しめますが、樹脂によってほこりや汚れがつきやすく、オイルが塗ってある洋服自体が重くなったり、通気性が悪くなるので蒸れやすくなったり等の面もあります。
一番大変なのは、普通の洋服のようには洗えない点でしょう。
メンテナンスが難しいけれど、メンテナンスさえしっかりできれば、好きな人には非常にハマるものだと思います。メンテナンスがちゃんやろうとする意思がある人でないと、所有するのは難しいかもしれません。
なぜオイルを綿の布に塗ろうと思ったのか?
そもそも、なぜオイルを綿の布に塗ろうと思ったのかを考えてみると、やはり機能的な面での利点にあります。
水を弾いてくれる繊維が開発されておらず、レインコートなどというものはなかった時代においては、「綿繊維だけどもしかしたらオイル塗ったら水弾いてくれるのではないか?」というアイデアが出てくるのは、必然だったのでしょう。
イギリスでは、第一次世界大戦時には、防水服として軍にオイルコーティングされた服が配られていたそうです。
フィルムコーティング
オイルコーティングとは別に、フィルムを綿の織物にコーティングするフィルムコーティングというものもあります。
フィルムコーティングは、ポリウレタン、ポリエチレン、塩化ビニール、合成ゴムなどのフィルム状のものを、綿織物と合わせて接着したものです。
洋服用には、ポリウレタンやポリエチレンの薄いフィルムを使ったり、テーブルクロスのように厚い生地のものには、塩化ビニールや合成ゴムが使われたりします。
レジン(樹脂)加工
布地に合成樹脂をコーティングして、繊維を硬く、張りのあるものにできます。
樹脂は英語で、レジン (resin)なので、レジン加工と呼ばれたりします。
繊維の表面が樹脂でコーティングされるので、シワになりにくくなり、縮みも防止されます。
染色した後の色落ちを減らす(染色堅牢度を高くなる)効果を得られるので、製品で染められた衣類が仕上げにレジン加工される場合もあります。
「ファッションの信用」という新しい切り口での購買を目指す、イコーランドの「信用タグ」という試み。
誰が、どこで、どんな思いをもって、商品やサービスをつくっているのか。情報をできるだけオープンにすることは、買い手に対して安心感をもたらします。
例えば、スーパーで食品の買い出しをしているとき、店員さんが書いたであろう手書きのPOPとともに、生産者の顔写真がすぐとなりに張ってあると、その商品に対して安心感を覚えます。
なにかものやサービスを買うときに、提供者の情報がわかるということはすごく重要なことなのです。
同じ値段であるならば、誰がつくったのかわからない「匿名性が高い」商品を買うよりも、作り手の顔が見えるような「透明性が高い」商品をたいていの人は選ぶでしょう。
信用できるということは、そのサービスや商品の強みになるのです。 続きを読む